「今使っているメガネと同じ度数でもう1本作りたい」「処方箋をなくしてしまい、度数がわからない」。そんなとき、どこを見ればよいのか迷ってしまいますよね。
手持ちのメガネの度数は、購入時の処方箋や保証書、購入履歴などで確認できます。資料が見つからない場合も、メガネを眼鏡店に持参し、レンズを測定してもらう方法があります。
ただし、「今のメガネに入っている度数」と「今の自分の目に合う度数」は別のものです。この記事では、調べたい目的に合わせた確認方法や相談先、数値を使う前に気をつけたいことを、初めての方にもわかりやすくご紹介します。
メガネの度数を調べるには?まずは目的と手元の資料を確認しよう
自分が今使っているメガネの度数を知らない、あるいは覚えていないという方も多いのではないでしょうか。度数を知る方法はいくつかありますが、最初に「何を確かめたいのか」を整理すると、確認先を選びやすくなります。
手持ちのレンズを知りたいのか、今の目に合う度数を知りたいのか
予備のメガネを検討したい、購入データを整理したいという場合は、現在のレンズの度数が手がかりになります。一方、「最近ぼやける」「今のメガネで疲れやすい」といった悩みがあるなら、過去の数字を見るだけでは解決できません。
たとえば、3年前に作ったメガネの保証書に−2.00Dとあっても、それは作製時の情報です。今も同じ度数が適しているかどうかは、現在の見え方や目の状態を調べる必要があります。
まずは、次の表から自分の状況に近いものを探してみましょう。
▼状況別・メガネの度数を確認する方法
| 手元にあるもの・調べたいこと | 確認する方法 | わかること・注意点 |
|---|---|---|
| 処方箋や保証書がある | 左右の度数欄を見る | その書類を発行・作製した時点の情報 |
| 購入した店舗や会員情報がわかる | 購入履歴、マイページ、店舗へ確認 | 記録が残っていれば購入時の度数 |
| 資料はないがメガネはある | 眼鏡店などでレンズを測定 | 手持ちのレンズに入っている度数 |
| 資料もメガネもない | 購入店へ照会。確認できなければ新たに測定 | 記憶や視力の数字から推測しない |
| 今の目に合う度数を知りたい | 現在の視力・屈折状態を検査する | 過去の記録とは別に、今の目と用途を確認 |
度数がわかった場合も、どのメガネのデータか、いつ調べたものかを一緒に残しておくと便利です。仕事用と運転用など、複数のメガネを持っている方は特に取り違えに気をつけましょう。
参考サイト:JINS「自分の度数を知るにはどうすればいい?」
処方箋・保証書・購入履歴でメガネの度数を確認する方法
すでに手元にあるメガネの度数を知りたい場合は、まず購入時の資料を探してみましょう。外からレンズを眺めても度数は読み取れませんが、書類や保存されたデータが手がかりになります。
処方箋や保証書は、左右・用途・日付をセットで見る
眼科の眼鏡処方箋や、眼鏡店の保証書・度数カードには、レンズの情報が記載されていることがあります。レンズ袋や仕様カードを受け取っている場合も、一緒に確認してください。
資料が見つかったら、次の順で確かめると混同を防ぎやすくなります。
- 自分の名前や購入日などを見て、探しているメガネの資料か確認する
- 遠用・近用・遠近両用など、用途やレンズの種類を確認する
- R(右)とL(左)を分けて読む
- SPH・CYL・AXISなどを、符号や小数点も含めて確認する
- 不明な欄や読めない数字は、発行元や購入店に尋ねる
特に注意したいのが、レンズを交換した後も古い保証書が残っている場合です。フレームが同じでも、中のレンズは変わっていることがあります。交換履歴があるなら、その後のデータかどうかを確認しましょう。
なお、レンズ袋や仕様カードには、処方した数値と測定時に想定される数値が別々に書かれている場合もあります。数字が複数あるときは、どれを使うべきか自分で選ばず、資料ごと見てもらってください。
記号の意味を簡単に押さえておこう
書類には専門的な記号が並んでいますが、まずは「左右」と「どの項目か」を分けて読むことが大切です。
▼度数を確認するときによく見る記号
| 記号 | 示しているもの | 確認のポイント |
|---|---|---|
| R/L | 右目/左目 | 左右で数値が違うこともある |
| SPH・S | 球面度数 | +・−を省略しない |
| CYL・C | 乱視を矯正する円柱度数 | SPHとは別の項目として読む |
| AXIS・AX | 乱視軸 | CYLと組み合わせる角度の情報 |
| PD | 瞳孔間距離 | 両眼分か、左右別の表記かを確認 |
| ADD | 加入度数 | 遠近両用などで使う追加の度数 |
たとえば「−2.00」と「+2.00」は別のレンズです。「だいたい2くらいだった」といった記憶だけでは、正しいデータになりません。
記号の詳しい意味や処方例は、メガネの度数とは?視力との違いと処方箋の見方をご覧ください。空欄も含めて書類全体を保管しておくと、後で確認しやすくなります。
購入店のマイページや店舗に記録が残っていないか確認する
処方箋や保証書をなくしていても、購入履歴から度数を確認できる場合があります。まずは、購入した眼鏡店のマイページやアプリに、度数情報・購入履歴などの項目がないか探してみましょう。
たとえばZoffでは、マイページの度数情報から確認する方法が案内されています。JINSも、保証書や登録済みの度数情報を使う方法を案内しています。ただし、登録状況や購入時期などによって、確認できる内容は異なります。
画面で見つからなければ、購入した店舗に問い合わせる方法もあります。購入時期、利用した店舗、会員情報などを手元に用意すると、探してもらう際に役立ちます。レシートに度数が載っていなくても、購入先や日付を確認する資料にはなります。
履歴が複数ある場合は、単に一番上の数字を選ばず、対象のメガネや交換後の記録と一致するかを確かめてください。
参考サイト:Zoff「現在の度数の調べ方」
参考サイト:JINS「オンラインショップでの購入・詳細ガイド」度数情報の利用方法
処方箋も購入データもないときは、メガネを持参して測定する
以前の購入店がわからない、引っ越しで通えない、書類をすべてなくしてしまった。そうした場合も、手持ちのメガネそのものから調べる方法があります。
レンズメーターで、左右のレンズの度数を調べられる
眼鏡店などでは、「レンズメーター」という機器を使って、メガネのレンズを測定できます。球面度数だけでなく、乱視に関する情報なども確認するための機器です。
来店時は、「今のメガネのレンズに入っている度数を知りたい」と伝えましょう。「今の目に合っているかも知りたい」場合は、それもあわせて伝えると、レンズの測定だけでなく見え方の確認につなげやすくなります。
他店購入品への対応や、測定だけを希望する場合の受付・費用・データの渡し方は、店舗により異なります。行く前に確認しておくと、目的に合った相談ができます。
参考サイト:Zoff「メガネ販売店に持ち込んで確認する」
遠近両用などは、レンズの種類も一緒に伝える
遠近両用などの累進レンズは、見る位置によって度数が変わります。単焦点レンズと同じ感覚で、どこか一か所の数値だけを見ればよいわけではありません。
また、個別の装用条件に合わせて設計されたレンズでは、測定値と元の処方値がわずかに異なることがあります。測定した数字が書類と違っていても、すぐに「作り間違い」とは判断できません。
購入時のレンズ袋や仕様カードが残っていれば、メガネと一緒に持参してください。どのようなレンズかを伝える情報として役立ちます。
参考サイト:日本眼科学会「成人の視力検査および眼鏡処方に関する手引き」所持眼鏡の検査
フレームの数字やレンズの厚みでは、度数を決められない
メガネのつるの内側に「50□18-140」のような数字があっても、通常はフレームのサイズ表記です。レンズの度数が−5.00という意味ではありません。
また、見た目の厚さや、かけたときに目が小さく見える程度から、正確な度数を推定することもできません。レンズの素材や形、フレームなどの条件が違うためです。
レンズに刻印がある場合も、それだけですべての処方情報がわかるとは限りません。「数字らしきものを見つけたから」と注文に使わず、専門家に確認してもらいましょう。
サイズの表示との見分け方は、メガネのサイズの見方でも詳しく解説しています。
今の目に合う度数を知りたいときは、検査・測定を受けよう
レンズの度数を知ることと、今の目に合う度数を決めることは別です。見えにくさや疲れを感じている場合は、昔の数値を探すだけで終わらせず、現在の状態を確認しましょう。
眼科では、目の状態を診ながら処方を検討する
眼科では、視力だけでなく、見えにくさの原因や目の状態を診察します。そのうえで必要に応じて検査を行い、メガネの処方を検討します。
検査では、オートレフラクトメーターなどで屈折状態を測定し、実際にレンズを通して見たときの視力や感じ方を確かめます。機器の数字だけをそのまま採用するのではなく、使用目的や今のメガネでの困りごとも踏まえて決めていきます。
初めてメガネを作る方、子ども、眼の病気を治療中の方、見え方の変化が気になる方は、眼科で相談してください。「メガネを作りたい」と最初に伝え、普段使っているメガネや手元の資料も持参しましょう。
急に見えにくくなった、片目だけ変化した、ものがゆがむ、視野が欠ける、痛みがあるといった場合は、度数の問題と決めつけず、速やかに受診することが大切です。
眼鏡店では、メガネ作りのための測定や調整を相談できる
眼鏡店では、現在の見え方や使い方を聞き取り、視力測定や試しがけを通してメガネ作りを進めます。フレームのかけ心地やレンズの種類まで、一緒に相談できることが特徴です。
ただし、店舗での測定結果は、医師が発行する眼鏡処方箋とは異なります。目の病気の診断を受けたことにもならないため、症状がある場合や目の健康に不安がある場合は、眼科の受診を優先しましょう。
「処方箋はないけれどメガネを作りたい」という相談と、「眼科で発行された処方箋の内容がわからない」という相談も分けて伝えると、対応がスムーズになります。
相談前に、見えにくい場面を整理しておく
度数だけでなく、「そのメガネが自分の生活と目に合っているか」を確認することも大切です。うまく説明できるか不安な方は、次の内容をメモして持参してみてください。
- 主に使う場面は仕事、運転、読書などのどれか
- 画面や書類までの距離はどのくらいか
- いつから、片目と両目のどちらで見えにくいのか
- 朝から気になるのか、長時間使った後に気になるのか
- レンズを交換した時期や、フレームを調整した時期
- ぼやけのほかに、痛みや二重に見える感じなどがあるか
「最近なんとなく疲れる」だけでなく、「夕方、机の書類を見るとぼやける」と伝えることで、困っている状況が具体的になります。度数を強めるか弱めるかを先に決めず、何が起きているのかを共有しましょう。
調べた度数を使って新しいメガネを作る前に確認したいこと
数値が見つかると、そのまま注文したくなるかもしれません。ただ、手元の情報が今回作りたいメガネに使えるかどうかは、もう一段階確認しておくと安心です。
古い記録は、そのまま「今の処方」と考えない
購入から時間がたっていたり、仕事や趣味で見る距離が変わっていたりする場合は、前回と同じ度数が適しているとは限りません。見え方の変化がなくても、新しく作る機会に使い方を振り返ってみましょう。
処方箋に有効期限が記載されている場合は、その期限も確認してください。期限を過ぎた書類や内容が不鮮明なものを使いたいときは、自己判断で転記せず、発行元や購入先へ相談します。
調べた度数は、過去と現在を比べるための大切な資料です。一方で、過去の数字が残っていることだけでは、今の目に合うという証明にはなりません。
通販の入力欄と手元の資料が合わない場合は、注文前に確認する
通販では、左右や符号の取り違えに加え、遠用・近用の選択、PDが両眼分か左右別かなどで迷うことがあります。見慣れない項目があれば、そのサイトの案内や問い合わせ窓口で確認しましょう。
乱視の欄がないからCYLやAXISを省く、入力できない数値を近い値に変更する、といった対応は避けてください。必要なレンズに対応していない商品や注文方法である可能性もあります。
度数が不明な方向けに、フレームを選んだ後、店舗で測定してレンズを作る方法を用意している販売店もあります。わからない数字を無理に埋めず、利用できる方法を確認することが大切です。
参考サイト:JINS「オンラインショップでの購入・詳細ガイド」度数が不明な場合
コンタクトレンズの箱にある度数を、そのまま使わない
コンタクトレンズの箱にPWRやSPHの表示があっても、その数字をメガネ用の処方として使えるとは限りません。メガネとコンタクトレンズでは、レンズと目の距離などの条件が異なるためです。
「いつもこのコンタクトで見えているから」と、メガネも同じ数字で注文しないようにしましょう。両方を使っている方は、製品の箱や指示書も相談時の資料として持参すると役立ちます。
違いの詳しい説明は、メガネとコンタクトレンズの度数は同じ?をご覧ください。
まとめ
今使っているメガネの度数は、処方箋・保証書・購入履歴などで確認できます。資料がなくても、メガネを眼鏡店などに持参し、レンズメーターで測定してもらう方法があります。
ただし、そこでわかるのは過去の処方や手持ちのレンズの情報です。今の自分に合う度数を知りたいときは、現在の視力や目の状態、使う距離も確認する必要があります。
数字を読む際は左右・符号・用途・日付をセットで確かめ、不明な欄は推測で埋めずに相談しましょう。見えにくさや疲れを感じている方は、普段のメガネと困っている場面のメモを持参すると役立ちます。「度数を知る」ことをきっかけに、今の生活に合った快適な見え方を見直してみてください。