コンタクトレンズが破れた・変形したときの対処と交換判断

「コンタクトレンズの端が破れている」「外してみたら、いつもと形が違う」。こんなとき、まだ交換日まで余裕があると、使い続けてよいのか迷いますよね。装用中に気づいた場合は、目に破片が残っていないかも心配になると思います。

破れ・欠け・傷・変形のあるレンズは、使用期間内でも装用しないでください。使っている途中で異常に気づいたら使用を中止し、無理なく外せる場合は清潔な手で外します。破片が残った可能性があるときや、痛み・充血・見えにくさがあるときは、眼科で確認してもらいましょう。

この記事では、装用前のチェックから、使用中に破れたときの対処、交換の判断、日々の扱い方までを整理します。「少しの破れだから大丈夫」と判断せず、目とレンズの状態を分けて考えていきましょう。

破れた・変形したコンタクトレンズは使わない

レンズの異常を見つけたときは、まずその1枚の使用をやめることが大切です。ただし、目に入れる前に見つけたのか、すでに装用していたのかによって、その後に確認することは違います。

小さな破れでも、洗って使い直すことはできない

「端がほんの少し欠けただけ」「見え方は変わらない」と感じても、そのまま使うのは避けましょう。破損や変形のあるレンズは、目を傷つけたり、痛みや刺激、見えにくさにつながったりするおそれがあります。

洗浄や消毒は汚れや微生物への対策であり、裂け目や傷を修復するものではありません。破れた部分を切り取る、指で形を整える、裏返して使うなどの方法で再使用しないでください。1dayだけでなく、2week・1month、長く使うタイプのレンズでも同じです。

開けたばかりのレンズだともったいなく感じるかもしれませんが、「交換日まで使えること」と「異常のあるレンズを使ってよいこと」は別です。破損や変形を見つけた時点で、そのレンズは使わないようにしましょう。

参考サイト:アキュビュー「装用前に製品に異常がないかご確認ください」

気づいた場面ごとに、その後の対応を分ける

未装用のレンズを交換するだけで済む場合と、目の診察が必要な場合を混同しないことが大切です。まずは次の表で、ご自身の状況を確認してください。

気づいた場面まず行うことその後の確認・相談
装用前に破れ・欠け・変形を見つけたそのレンズは目に入れない開封直後の異常は、現物と包装を残して購入先やメーカーへ相談
装用中に異物感が出て、外すと破れていた再装用せず、外したレンズを確認欠けた部分が見つからない、症状がある場合は眼科へ
目の中で割れた・破片が残った可能性があるこすらず、自己流で破片を探らない症状が軽くても眼科で確認
外したレンズが変形し、目にも痛み・充血があるその日はメガネに切り替える新品を試す前に、早急に眼科へ相談

レンズの破損が見つからなくても、目の異常があれば受診が必要です。反対に、装用前に不良に気づき、目には何も起きていない場合は、まず製品について購入先やメーカーに相談する場面になります。

参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」
参考サイト:メニコン「コンタクトレンズが取れないときの対応方法」

装用前に確認したい破れ・変形のサイン

レンズの異常は、目に入れる前に気づけることもあります。手を洗って水気を拭き、明るい場所でレンズを確認する習慣をつけましょう。形を見るために強く引っ張ったり、何度も折り曲げたりする必要はありません。

縁・表面・形と、包装の状態を確認する

指の腹にそっとのせ、レンズ全体と縁を見てみてください。小さな裂け目や欠けは、正面からだけでは気づきにくいことがあります。次の点を確認しておくと、異常を見落としにくくなります。

  • 縁に裂け目や欠け、引っかかったような部分がないか
  • 表面に傷や異物の付着がないか
  • 正しい向きにしても、不自然なゆがみや折れた状態が残らないか
  • 開封前の容器やふたに破損・液漏れなどの異常がなかったか

明らかな異常があれば、つけ心地を試すために装用しないでください。小さな変化を目視だけで判断しきれないときも、目に入れて確かめるのではなく、購入先や眼科へ相談しましょう。

また、色の変化だけが気になる場合は、破れとは別に確認が必要です。詳しくはコンタクトレンズが変色したときの判断で紹介しています。

参考サイト:アキュビュー「ユーザーガイド:装用前のレンズ確認」

ソフトレンズの裏返しと、変形を混同しない

ソフトコンタクトレンズは、裏返しになると縁が外側へ反って見えることがあります。普段と形が違うように見えても、必ずしもレンズが壊れたとは限りません。まずは製品の説明書に従い、形や表裏を見分けるマークを確認しましょう。

ただし、向きを正しくしたことは、傷や変形がないという保証にはなりません。裂け目がある、ゆがみが気になる、正常か判断できない場合は、無理に使わないでください。左右で度数や規格が違うこともあるため、もう片方との厚みや曲がり方の違いだけで異常を判断するのも避けましょう。

装用時のゴロゴロ感やぼやけも、変形だけに特有の症状ではありません。「見た目は普通だから大丈夫」と続けず、目に異常があるときは外して眼科へ相談してください。

参考サイト:アキュビュー「ユーザーガイド:レンズの表裏の見分け方」
参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」

装用中に破れたとき・破片が残った可能性があるときの対処

目の中でレンズが破れたかもしれないと思うと、すぐに取り出したくなりますよね。ただ、焦って何度も触ると、目を傷つけるおそれがあります。外したレンズの確認と、目の中に残った破片の除去は分けて考えましょう。

無理なく外せるレンズを外し、欠けた部分を確認する

異常に気づいたら、次の流れで対応します。強い痛みがある、レンズが張りついて取れない、ハードレンズが割れた場合は、無理に手順を進めず眼科へ連絡してください。

  1. 目をこするのをやめ、レンズに触れる前に石けんで手を洗う
  2. 手の水気を拭き、無理なく外せる場合だけ、教わった方法でレンズを外す
  3. 外したレンズの縁や全体を見て、裂け目・欠けた部分がないか確認する
  4. 破片が残った疑い、痛みや充血などがあれば再装用せず眼科へ相談する

確認するときは、外したレンズを引き伸ばして無理に広げないでください。また、欠けた部分を探すために、目の表面を指でなぞったり、まぶたの奥を何度も触ったりするのは避けましょう。

レンズが外れない場合の注意点は、コンタクトレンズが取れないときの対処でも解説しています。すでに破損したレンズや残った破片を、通常の取り外し方法で無理に取ろうとしないことが大切です。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」
参考サイト:メニコン「コンタクトレンズが取れないときの対応方法」

破片が見つからないときは、自分で探り続けない

外したレンズの一部が欠けていて見つからない、目の中で割れた感じがする場合は、眼科で確認してもらいましょう。痛みがないことだけで、目の中に何も残っていないとは判断できません。

爪やピンセットで破片をつまむ、綿棒で目の表面をこする、といった自己流の取り出し方は避けてください。道具が清潔であっても、目を傷つける危険はなくなりません。ネット動画で見た方法を試し続けるより、取り除けない状況をそのまま眼科に伝えることが大切です。

特にハードコンタクトレンズが装用中に割れた場合は、破片を自分で取り除こうとせず受診してください。見つからない状態で新しいレンズを重ねて入れることもやめましょう。

参考サイト:メニコン「ハードコンタクトレンズが割れた・破片が取れない場合」

目の症状があれば、新品を試す前に眼科へ

痛み・充血・異物感・見えにくさなどがある場合は、レンズを外したら終わりではありません。目の表面に傷や炎症などが起きている可能性もあり、「新しいレンズに替えれば治る」とは限らないためです。

強い痛みがある、急に見え方が悪くなった、外した後も症状がある場合は、受診を先延ばしにしないでください。診療時間外なら、対応できる眼科や救急外来に電話で相談しましょう。見えにくい状態で自分で運転して向かうことも避けてください。

受診時には、いつ異常に気づいたか、装用中だったか、外したレンズがどのような状態だったかを伝えると、状況を説明しやすくなります。手元に残っているレンズや包装の持参方法は受診先に確認し、探すために受診を遅らせないようにしましょう。

参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」

コンタクトレンズが破れたり変形したりする原因

破損は使い方や保存中の扱いで起こることもありますが、見た目だけで原因を特定できるわけではありません。何度も同じことが起きる場合は、ご自身の扱い方だけが原因と決めつけず、レンズとケア用品も含めて相談しましょう。

爪や強い力、ケースへの挟み込み

ソフトレンズを爪で引っかけたり、強くつまんだりすると、レンズを傷つけることがあります。個包装から取り出すときも、容器の縁に引っかかった状態で引っ張らないようにしましょう。

ハードレンズでも、ケースにしまうときに縁が当たる、洗浄中に一部分へ力が集中するといった扱いが、欠けや亀裂につながる場合があります。丈夫そうに見えても、力をかけて曲げたり、こじ開けたりするものではありません。

急いでいるときほど、取り出す・洗う・しまうという動作を一つずつ丁寧に行うことが大切です。毎回取り外しに苦労する場合は、爪や力加減だけでなく、目の乾燥やレンズの状態も眼科で確認してもらいましょう。

参考サイト:アキュビュー「ユーザーガイド:レンズの取り出し方」
参考サイト:メニコン「コンタクトレンズが取れないときの対応方法」

乾燥や、合わない液での取り扱い

外したレンズを放置したり、保存液が足りなかったりすると、レンズが乾燥する原因になります。乾いたレンズを無理に広げたり、張りついた状態から引きはがしたりしないでください。

また、ソフトレンズを水道水ですすぐことは避けましょう。水道水は専用のケア用品と性質が異なり、レンズの変形や、微生物による目の感染症につながるおそれがあります。「乾いたから水につける」という対処ではなく、使用製品の説明書とメーカーの案内を確認してください。

ハードレンズには、指定のケア工程ですすぎに水道水を使う製品もありますが、これは変形を直したり、保存液の代わりに水で保管したりしてよいという意味ではありません。ソフト・ハードをひとまとめにせず、製品ごとの使い方を守りましょう。

参考サイト:アキュビュー「2Weekタイプのコンタクトレンズの手入れ方法」
参考サイト:メニコン「ハードコンタクトレンズの保存液の正しい使い方」

交換時期を過ぎても使い続けている

レンズは、破れるまで使ってよいものではありません。決められた交換期間を超えた使用や、説明書に合わないケアは避けてください。「見た目が普通」「つけ心地が悪くない」だけでは、安全に使えるか判断できません。

一方で、交換時期を守っていても、爪やケースへの接触などで破損することはあります。予定の交換日と、毎日のレンズ点検は、どちらも必要です。

開封後の交換時期と、未開封の箱に表示されている使用期限も異なります。日数の数え方や種類による違いは、コンタクトレンズの寿命と交換時期で確認してください。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

形が戻ったレンズや、開けたばかりの不良品はどうする?

「保存液につけたら元に戻った」「まだ一度も使っていないのに破れていた」といった場合も、見た目や使用回数だけで判断しないことが大切です。自己修復と、製品についての問い合わせを分けて考えましょう。

保存液で形が戻っても、再使用できるとは限らない

乾燥して変形したレンズが、液につけると柔らかくなることはあります。しかし、形が戻ったように見えることと、そのレンズを安全に使えることは同じではありません。傷や汚れなどを、ご自身の目だけでは確認しきれない場合もあります。

例えばメニコンのハードレンズ向けの案内では、乾燥・凍結したレンズは、保存液につけて戻ったように見えても再使用しないよう説明されています。この説明をすべての製品の細かな取扱条件に置き換えることはできませんが、少なくとも「保存液に数分つければ復活する」と一律には考えないでください。

破れや傷のあるレンズは再使用せず、乾燥や変形で使用可否に迷う場合も、自己判断で装用せずメーカーや眼科へ確認しましょう。目に入れて違和感が出るかどうかを試す必要はありません。

参考サイト:メニコン「保存液につければ、乾いた・凍ったコンタクトレンズは復活する?」

開封直後の異常は、現物と包装を残して相談する

開けたばかりのレンズに破れや変形を見つけた場合も、そのまま装用しないでください。製品や容器の状態を確認できるようにして、購入先やメーカーの窓口へ相談しましょう。

問い合わせに備え、レンズの現物、個包装、外箱、製品名やロット番号が分かるものを残しておくと役立ちます。アキュビューでは、製品の問い合わせが完了するまで、製品・容器・外箱を保管するよう案内しています。レンズの保管や返送方法は、メーカーからの指示に従ってください。

交換・返金などの対応は、製品や購入先、確認された状態によって異なります。自分で切ったり修正したりせず相談し、すでに装用して目に症状がある場合は、製品窓口の回答よりも眼科の診察を優先しましょう。

参考サイト:アキュビュー「お問い合わせ」
参考サイト:アキュビュー「よくあるご質問」

破れ・変形を防ぐために見直したい毎日の扱い方

慣れている作業でも、急いでいたり、外出先でいつもの道具がなかったりすると、扱いが雑になりがちです。何度も破損させてしまう方は、どの場面で起きているのかを振り返ってみましょう。

指の腹で扱い、レンズを挟まないようにする

レンズを扱う前には、石けんで手を洗い、清潔なタオルなどで水気を拭きます。爪は短く、角が引っかからないように整えておきましょう。手洗いの後に油分の多いハンドクリームを塗ってから触るなど、レンズを汚す扱いも避けてください。

日々の動作では、次の点を確認します。

場面気をつけたいポイント
個包装から取り出す爪を立てず、指の腹でそっと取り出す
つけ外しをする強くつままず、取れないときは力任せに引っ張らない
こすり洗いをする指定されたケア用品と方法で、必要以上の力をかけない
ケースにしまうレンズが縁やふたに挟まっていないか確認して閉める

「破れないように」と気をつけるだけでなく、急いで作業しなくて済む場所と時間を確保することも役立ちます。うまく扱えない場合は、眼科で実際の動作を見てもらうと、改善点を確認しやすくなります。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」
参考サイト:アキュビュー「2Weekタイプのコンタクトレンズの手入れ方法」

ケースとケア用品を管理し、外出時もメガネを用意する

再使用するレンズは、対応するケア用品で必要な洗浄・消毒・保存を行います。使用済みの液への継ぎ足しで済ませず、ケースも説明書に従って洗い、乾燥・定期交換をしてください。ケースの洗い方や交換の目安は、種類や製品の案内に合わせましょう。

ソフトレンズをケースに入れるときは、指定された量の液にきちんとつかっているか確認します。外出や旅行では、いつものケアに必要な用品とメガネを準備しておくと、レンズが使えなくなったときにも無理をせず切り替えられます。

一度外した1dayレンズは、洗って保存し、使い直すことはできません。日常のケアの詳しい流れは、コンタクトレンズの正しい洗い方をご覧ください。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

まとめ

コンタクトレンズの破れ・欠け・傷・変形に気づいたら、使用期間内でもそのレンズは使わないでください。洗ったり、保存液で形を戻したりしても、再使用できるとは限りません。

装用中に異常が起きた場合は、無理なく外せるときだけ清潔な手で外し、レンズと目の状態を確認しましょう。破片が残った可能性があるときや、痛み・充血・見えにくさがあるときは、新品に替える前に眼科へ相談することが大切です。

毎日の手洗い、爪を立てない扱い、正しいケアと保管を見直すことが予防につながります。開封直後の異常は現物と包装を残して購入先やメーカーへ相談し、無理に使い切ろうとせず、目の健康を優先しましょう。

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