「透明なメガネにもUVカットの効果はあるの?」「色の濃いサングラスのほうが、紫外線を防げるのだろうか」と迷うことはありませんか。
UVカット機能のあるメガネは、レンズを通る紫外線を減らすために役立ちます。ただし、色の濃さと紫外線を通しにくい性能は別のものです。レンズの表示に加え、顔との隙間や使う場面も確かめることが大切です。
この記事では、UVカットメガネに期待できること、数値の読み方、普段使いと屋外での選び方を解説します。今のメガネを使い続けられるか確認したい方も、参考にしてください。
UVカットメガネには、どのような効果がある?
UVは紫外線のことです。UVカットメガネは、紫外線を通しにくい素材などを使い、目に届く紫外線を減らすためのものです。まずは、何を防ぐ機能なのかを整理しましょう。
紫外線を浴びる量を減らすために役立つ
環境省の「紫外線環境保健マニュアル2020」では、紫外線防止効果のあるメガネやサングラスを適切に使うことが、目の紫外線対策として示されています。
紫外線による目への影響には、強い紫外線を浴びた後に起こる紫外線角膜炎や、長期的な影響が関係する翼状片・白内障などがあります。ただし、白内障は加齢など複数の要因が関わる病気です。「メガネを掛ければ必ず防げる」とは考えないようにしましょう。
UVカットは、日々の紫外線への曝露を減らす対策です。すでにある病気を治したり、低下した視力を回復させたりする機能ではありません。
参考サイト:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020/紫外線の眼への影響・紫外線を防ぐには」
まぶしさの軽減や、画面作業の疲れ対策とは分けて考える
まぶしさに関わる目に見える光と、紫外線は異なります。UVカット機能がある透明レンズを掛けても、明るい日差しのまぶしさまで十分に抑えられるとは限りません。
紫外線対策に加えてまぶしさも軽減したい場合は、カラーレンズなどを検討します。一方、屋内での見え方を重視するなら、透明レンズのUVカット性能を確認する方法があります。
また、「UVカット付きだから、パソコン作業で疲れなくなる」という意味ではありません。ブルーライトカットメガネの効果と公的見解も別のテーマとして確認し、困っていることに合う機能を選びましょう。
参考サイト:HOYA「カラーレンズ/紫外線カットとまぶしさの軽減」
UVカットの表示は、数字の意味を確かめる
商品説明には、似たような数字や用語が並んでいます。「高いほうがよい数字」と「低いほうが通しにくい数字」があるため、まず項目名とセットで読みましょう。
カット率・透過率・UV400は、それぞれ意味が違う
紫外線カット率は、所定の条件で紫外線をどれだけ遮るかを示す割合です。紫外線透過率は、どれだけ通すかを示します。比較する際は、対象の波長や測定条件が同じかも確認してください。
| 表示 | 数字の読み方 |
|---|---|
| 紫外線カット率 | 高いほど、表示された条件で紫外線を通しにくい |
| 紫外線透過率 | 低いほど、表示された条件で紫外線を通しにくい |
| UV400 | 400nmまでの紫外線を対象とする表示。400%という意味ではない |
| 可視光線透過率 | 目に見える光を通す割合。紫外線の透過率とは別の数値 |
同じ測定条件であれば、「紫外線カット率99%」は「紫外線透過率1%」に対応します。ただし、別々の製品に書かれた数字を、条件を見ずに置き換えて比較しないようにしましょう。
UV400は対象となる波長についての表示です。どの程度カットするかという割合とは分けて読み、詳しい性能は商品仕様で確かめます。
参考サイト:JINS「UVカットのサングラスは本当に効果があるの?/カット率・透過率・UV400の見方」
「99%カット」は、目に届く紫外線が必ず99%減る意味ではない
レンズの性能を示す数字は、そのまま装用時の目全体の保護率にはなりません。顔との隙間から入る光など、レンズを通らない光もあるためです。
例えば、正面のレンズが高いUVカット性能を持っていても、横からの光をすべて遮るとは限りません。「99%カットだから、帽子も掛け具合の確認も不要」と考えないことが大切です。
消費者庁のサングラスの品質表示では、可視光線透過率と紫外線透過率が別項目になっています。なお、このサングラスの表示区分は視力補正用の眼鏡を除くものです。度付きメガネでは、選ぶレンズの仕様を購入店に確認しましょう。
参考サイト:消費者庁「家庭用品品質表示法/サングラス」
参考サイト:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020/サングラスの着用」
透明・色付き・調光レンズを、使う場面に合わせて選ぶ
見た目だけでUVカット性能を判断せず、必要な度数と使う環境を先に整理すると選びやすくなります。普段のメガネに、すでに必要な機能が備わっている場合もあります。
透明なレンズでも、UVカット機能を持つものがある
UV対策のために、必ず濃い色のレンズへ替える必要はありません。例えばHOYAでは、多くのプラスチックレンズ素材にUVカット機能を標準で備え、1.50素材ではオプションとして案内しています。
これは同社の仕様例であり、すべての透明レンズに同じ性能があるという意味ではありません。今のメガネについて知りたい場合は、購入時のレンズ袋や保証書、注文内容を持って購入店へ相談すると確認しやすくなります。
度付きで新しく作る場合も、UVカットだけでなく、普段使う距離に合う度数・設計を選びましょう。全体の違いは、メガネレンズの種類と選び方で整理できます。
参考サイト:HOYA「紫外線から眼を守りたい/プラスチックレンズ素材でUVカット」
色の濃さは、まぶしさと周囲の見やすさで決める
色付きレンズを選ぶときは、紫外線カット性能とは別に、視界がどの程度暗くなるかを試してください。同じ色名でも、濃度によって室内や日陰での見え方が変わります。色選びは、カラーレンズの濃度と使用場面も参考にしてください。
| 主な使い方 | 選ぶときに確かめたいこと |
|---|---|
| 通勤・買い物などの日常使い | 透明レンズで足りるか、屋外のまぶしさへの対策も必要か |
| 屋外で過ごす時間が長い | UV表示に加え、色の濃さと顔まわりの覆われ方が合うか |
| 屋内と屋外を行き来する | 室内で暗くなりすぎないか、掛け替えが必要か |
| 運転で使う | 昼・夜・トンネルなど、使える条件を製品表示で確認できるか |
運転用は、外見の色だけで判断しないようにしましょう。HOYAは、可視光線透過率75%未満のレンズを夜間・薄暮時の運転や路上で使用しないよう案内しています。
「紫外線をよく防ぐから、どの時間帯の運転にも向く」という関係ではありません。暗い場所で見えにくくなるレンズを、無理に使い続けないことが大切です。
参考サイト:HOYA「カラーレンズ/ご使用上の注意」
調光レンズは、色の変わり方も確認する
調光レンズは、光などの条件によって色の濃さが変わるレンズです。UVカット性能があるかどうかと、どの環境でどれくらい色づくかは、別々に確認します。
例えば、紫外線に反応するタイプは、UVカットガラス越しの車内では十分に色づかない場合があります。また、色が戻るまでには時間がかかるため、トンネルなどで急に暗くなる場面にも注意が必要です。
車内での使用や掛け替えを減らす目的で検討するなら、調光レンズと偏光レンズの違いも確認し、自分の使い方で期待する動きになるかを購入前に相談してください。
参考サイト:HOYA「可視光調光レンズ/ご使用上の注意」
レンズの性能を生かすには、掛け具合と使い方も大切
表示を確認できたら、実際に掛けた状態を確かめましょう。フレームの大きさだけで決めず、顔の形に合っているかを見ることがポイントです。
横や上から入る光も考えて、帽子などと組み合わせる
小さなレンズや、顔との隙間が大きいフレームでは、周辺から光が入りやすくなります。目の周りを覆う大きさがあり、無理なく顔に合うものを選びましょう。
試着では、鏡で正面だけでなく横からも確認します。下を向くと大きくずれる、まつ毛や頬に当たる、鼻や耳が痛い場合は、そのまま購入を決めず調整できるか相談してください。
屋外では、つばのある帽子なども併用します。日陰でも散乱光や反射光はあるため、「直射日光が当たらなければ対策不要」とは考えないようにしましょう。
参考サイト:環境省「紫外線環境保健マニュアル2020/日陰・帽子・サングラスの活用」
日常用のUVカットメガネと、作業用の保護具は別
「UVカット」と書かれていても、あらゆる光や衝撃から目を守れるわけではありません。HOYAのレンズ取扱説明書でも、通常使用のUVカット加工を業務用の紫外線保護メガネとして使えないことが示されています。
溶接などの作業では、作業内容に合う専用の保護具が必要です。普段使いのメガネやサングラスを、表示のUVカット率だけで代用品にしないでください。
参考サイト:HOYA「メガネレンズ取扱説明書/使用上の注意」
購入前の確認と、使い始めた後のお手入れ
価格やデザインも大切ですが、まず性能と使い方の条件を確認しましょう。高価格だからUV性能も必ず高い、安価だから効果がない、と価格だけで判断する必要はありません。
店頭でも通販でも、確認する順番を決めておく
購入前は、次の順番で確認すると必要な情報を整理しやすくなります。
- 使う場面を決める。通勤、屋外活動、運転などを具体的にする。
- UVカット率・紫外線透過率・対象の波長を、商品仕様で確認する。
- まぶしさへの対策も必要なら、可視光線透過率と使用制限を確かめる。
- 度数や見え方、鼻・耳の当たり、顔との隙間を確認する。
- 調整・交換・返品の条件と、追加料金を確認してから注文する。
通販では、写真だけでレンズの暗さや掛け具合を判断しにくいことがあります。仕様が分からない場合は販売元に問い合わせ、説明が確認できる製品から選びましょう。
店頭では「UVカットで一番よいもの」だけでなく、「通勤中は使いたいが、室内では透明に近いほうがよい」など、使い方を伝えると候補を絞りやすくなります。
UVカット機能の寿命と、メガネの交換時期を混同しない
UVカットメガネは、どの商品も一律に数年で効果がなくなるわけではありません。HOYAは同社のUVBAN・UVTMについて、UVカット機能が半永久的であると説明しています。他社製品については、各メーカーへの確認を案内しています。
一方で、UV性能が続くことと、傷や変形のあるメガネをそのまま使えることは別です。見え方の変化、レンズの傷やコートの傷み、フレームのずれが気になる場合は購入店へ相談しましょう。
日頃は次の点を意識してください。
- ほこりや砂が付いた状態で、強くこすらない。
- レンズ面を下にして机に置かない。
- 使わないときは、ケースに入れて保管する。
- メーカーが案内する方法で洗浄し、清潔な専用クロスを使う。
また、外出後に目の痛みや見えにくさがあるときは、UVカットメガネへの買い替えだけで対処せず、眼科で相談してください。
参考サイト:HOYA「紫外線から眼を守りたい/紫外線カット効果の寿命」
参考サイト:HOYA「レンズの取り扱いについて」
まとめ
UVカットメガネは、レンズを通る紫外線を減らすために役立ちます。透明レンズにも対応製品があり、色の濃さだけでUV性能を判断することはできません。紫外線カット率・透過率・UV400の意味を分けて確認しましょう。
まぶしさも抑えたい場合は、可視光線透過率や使う場面に合う色を選びます。運転での使用条件、顔との隙間、鼻や耳への当たりも大切な確認点です。屋外では帽子などと組み合わせて使ってください。
購入前には、今のレンズにUVカット機能があるかを調べる方法もあります。病気の予防や疲れの改善を一律に保証するものとは考えず、表示・見え方・掛け具合を確かめ、自分の暮らしに合う一本を選びましょう。