コンタクトレンズの装着補助器具とは?ピンセット・スティックの注意点

朝の支度中、レンズを指にのせても安定しなかったり、目に近づけると反射的にまばたきしてしまったり。「コンタクトをつけるのに、もう少し楽な方法はないかな」と感じることはありませんか。

コンタクトレンズの装着補助器具は、レンズを取り出す・支える・目につけるといった動作を助ける道具です。ピンセットや棒状のスティックなどがありますが、形が似ていても使えるレンズや役割は同じではありません。

この記事では、器具の違いと選び方、装着までの流れ、つまずいたときの確認点を紹介します。手洗いや眼科での装着練習は引き続き大切にしながら、自分の困りごとに合う道具かどうかを見極めていきましょう。

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コンタクトレンズの装着補助器具とは?

装着補助器具は、指だけでは扱いにくい小さなレンズを、専用の先端や受け皿で扱うためのものです。たとえば「容器から取り出しにくい」のか、「指先でレンズが隠れて位置を確認しにくい」のかによって、必要な補助は変わります。

器具を買えば必ず短時間で装着できる、目を傷つけなくなるというわけではありません。道具を持つ動作と、まぶたを開く動作の両方に慣れる必要があります。まずは、普段どの場面で困るのかを整理することから始めましょう。

ピンセット・スティックは、名前よりも用途を確認する

「コンタクト用ピンセット」と聞くと、すべてレンズを挟んでつけ外しするものだと思うかもしれません。しかし、容器の中のレンズを扱うための道具と、目から外すために設計された道具は区別が必要です。

器具や部品の例主な役割使用前に確認したいこと
容器から取り出すためのピンセット容器内のレンズを取り出し、指定された場所へ移す対応レンズと挟む位置。目から外す用途に流用しない
棒状のスティックレンズをすくう、吸着させるなどして扱う取り出し用なのか装着用なのか。先端の形だけで判断しない
レンズをのせる受け皿・ラッパ状の部分レンズを支えながら目に近づける表裏の確認方法と、持ち方・離し方
つけ外し兼用の専用器具指定の部品を使い分けて装着と取り外しを補助する装着時と取り外し時に使う部位、それぞれの操作方法

これは道具を用途で見分けるための整理です。すべてが別々の商品として売られているわけではなく、ひとつの器具に複数の役割を持つ部分がある製品もあります。

たとえば「meruru(メルル)」は、ソフトコンタクト・カラーコンタクト用のつけ外し器具です。スティックとピンセットを組み合わせますが、装着時はピンセットのラッパ状の部分にレンズをのせます。「ピンセットだから、挟んだまま目に入れる」という使い方ではありません。

参考サイト:メルル公式サイト「製品紹介・使い方」

ソフト用とハード用は置き換えない

自分が使っているレンズに対応していることが、器具選びの前提です。「シリコーン製だからソフトに使える」「吸盤があるからハードにも使える」といった、見た目や材質だけの判断は避けましょう。

ソフト用と書かれていても、使用中の製品との組み合わせが分からなければ、レンズ名と器具名を伝えて眼科やメーカーに確認してください。乱視用・遠近両用・カラコンなどの名称だけで、使用の可否を一律に決めることもできません。

なお、ハードレンズを外すためのスポイトは、ここで扱う装着補助器具とは目的が異なります。取り外しの道具を探している方は、ハードコンタクト用スポイトの使い方と注意点をご覧ください。

装着器具はどんな人に向いている?選ぶ前に考えたいこと

器具の利用を検討しやすいのは、レンズを扱う動作に具体的な困りごとがある場合です。一方で、目の痛みや見えにくさなどが原因なら、道具を変える前に目の状態を確認する必要があります。

レンズの取り出しや、位置の確認が苦手な人

小さなレンズを容器から取り出すところでつまずく人と、レンズを目まで運ぶところでつまずく人では、合う道具が違います。前者なら取り出しを助ける機能、後者ならレンズを支えた状態で位置が見えるかどうかが確認点になります。

眼科で相談するときも、「コンタクトが苦手です」だけでなく、「指にのせると折れる」「近づけるとまぶたが閉じる」など、困る場面を伝えると相談しやすくなります。普段使っているレンズと、購入を考えている器具の説明書や写真を用意しておくとよいでしょう。

基本の動作を見直したい場合は、コンタクトレンズの正しいつけ方・外し方も参考にしてください。

初心者や手元が不安定な人ほど、使い方を確認してから

初めてコンタクトを使う人にとって、器具は選択肢のひとつです。ただし、まぶたをしっかり開くことや、目の位置を確認することまで自動で行ってくれるわけではありません。器具を持つと手が震える、先端の位置がよく見えない場合には、無理に目へ近づけないでください。

ネイルがあるから器具さえ使えば大丈夫、という考え方にも注意が必要です。まぶたや容器を扱う場面は残るため、爪は短く滑らかに整えることが基本です。長い爪のままでの自己流の操作を、器具で補おうとしないようにしましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

装着補助器具を使う前の準備と、つけ方の流れ

器具を使うときは、先に説明書を読み、必要なものをそろえてからレンズを取り出します。途中で道具や鏡を探さなくて済むように、落ち着いて作業できる場所を用意しましょう。

手・器具・レンズをそれぞれ確認する

手は石けんで洗い、十分にすすいでから清潔なもので拭きます。直接レンズに指が触れない製品でも、手洗いを省く理由にはなりません。

確認する対象を「レンズだけ」にしないことも大切です。次の点を、毎回の準備に組み込みましょう。

  • 器具は使用前のお手入れを済ませ、先端に汚れや傷、欠け、変形がないか
  • レンズに破れや欠けがなく、左右・表裏が合っているか
  • レンズと器具の説明書で、組み合わせや使用方法を確認できているか
  • 鏡が安定し、レンズと目の位置を確認できる明るさがあるか
  • 清潔な作業場所と器具の置き場所があり、途中で不衛生な場所に置かずに済むか

ソフトレンズの表裏が分からないまま器具にのせると、装着後にやり直しが必要になることもあります。コンタクトレンズの裏表・向きの見分け方を確認し、向きを確かめてから次の動作へ進みましょう。

製品ごとの手順を守る:メルルで装着する場合の例

ここでは、部品の使い分けをイメージするために、メーカーが案内するメルルの装着の流れを紹介します。他のスティックやピンセットに、そのまま当てはめる手順ではありません。実際には手元の製品の説明書も確認してください。

  1. スティックのレンズ吸着部にレンズを吸い付け、軽く回しながら巻き取るように取り出します。
  2. スティックから、ピンセットのラッパ状の部分へ滑らせるようにレンズを移します。
  3. ピンセットを持っていない手で目を大きく開き、レンズをゆっくり装着します。

この製品では、レンズを取り出す部品と、目に近づけるときにレンズを支える部分が異なります。薄いレンズを移し替えにくい場合についてもメーカーの説明がありますので、力で引っ張るのではなく、公式の図や動画で操作を確認しましょう。

装着と取り外しで同じ部分を使うとは限りません。とくに、ケース内のレンズを取り出すだけのピンセットを、目の表面に持っていくことは避けてください。

参考サイト:メルル公式サイト「動画ライブラリ・コンタクトをつける」

レンズがのらない・器具から離れないときの確認点

説明書どおりに動かしているつもりでも、最初は部品の向きや持ち方で迷うことがあります。うまくいかないときほど、強く挟む・押しつける・引っ張る動作で解決しようとしないことが大切です。

困っていることまず確認すること避けたい対処
レンズが器具にうまくのらない対応レンズ、使う部品、のせる位置が説明書と合っているか別の部品に無理に挟む
レンズが折れたり、器具から離れなかったりする製品にその状態への説明があるか。破損していないか引っ張って伸ばす、強く振り払う
目に近づけるとまぶたが閉じる目の開き方や道具の持ち方を眼科で確認する閉じかけた目に器具を押し込む
レンズや器具を落としてしまった汚れ・破損の状態と、それぞれに必要なお手入れ見た目がきれいだからとそのまま使う
装着後に痛みや強い違和感がある装用を中止し、眼科へ相談する慣れるまで我慢する、何度もつけ直す

たとえば、レンズが器具から離れない原因は製品や状況によって異なります。「水分が少ないから」と決めつけて水道水を足したり、自己判断で液を変えたりしないでください。ソフトレンズは、水道水で洗ったり保存したりするものではありません。

落としたレンズは、汚れが見えなくてもそのまま装着しないようにしましょう。破損したものは使用せず、再使用可能なレンズは指定のケアを行います。1dayは一度目から外したものを再装用できません。判断に迷うときは無理に使わず、予備のレンズやメガネに切り替えてください。

参考サイト:CDC「コンタクトレンズによる眼感染症の予防」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

痛み、充血、急なかすみ、強いまぶしさなどがあるときは、単なる操作の失敗とは限りません。レンズを外して再装用せず、速やかに眼科へ連絡してください。外せない場合も、器具で繰り返し触って取り出そうとせず、眼科に相談しましょう。

参考サイト:CDC「コンタクトレンズに関連する眼感染症の原因と症状」

使用後のお手入れと保管もセットで考えよう

毎日使う道具は、装着できたところで終わりにせず、次に使うまでの管理も大切です。レンズに指を直接触れなくても、器具に汚れが残っていれば、清潔に扱えているとはいえません。

洗い方は器具の説明書に合わせる

器具の洗浄方法は、材質や構造によって異なります。水洗いできるか、洗浄液を使えるか、乾燥や保管をどうするかを、ひとつずつ確認してください。レンズに使っているケア液なら器具にも使えるとは限りません。アルコールや熱湯なども、自己判断で消毒に用いないようにしましょう。

たとえば、メルルについてMenicon Miruの公式案内では、使用後に水洗いし、陰干しで自然乾燥させる方法が紹介されています。これは器具のお手入れの説明であり、ソフトレンズを水洗いしてよいという意味ではありません。

レンズは指定のケア用品、器具は器具の説明書と、対象を分けて考えることが大切です。洗浄後の道具をいつ、どの状態で収納するかまで確認しておくと、毎日のお手入れを続けやすくなります。

参考サイト:Menicon Miru 武蔵新城店「meruru(メルル)のご紹介」

持ち運ぶときも、先端を清潔に保つ

外出先へ持っていく場合は、説明書で指定されたケースや保管方法を使います。バッグのポケットへむき出しで入れたり、化粧道具と一緒に直接入れたりせず、レンズに触れる部分へ汚れが付かないようにしましょう。

家族や友人と器具を共用せず、自分専用にしておくことも管理上のポイントです。先端が変形している、部品が外れそうなど、購入時と状態が変わっていたら使用を中止してください。交換の目安は製品ごとに確認し、「まだ挟めるから」と傷んだ器具を使い続けないことが大切です。

装着補助器具はどこで買える?購入時のチェックポイント

選ぶ際は、価格や口コミだけでなく、メーカー・製品名・対応レンズ・説明書を確認できることを重視しましょう。「コンタクト用」という商品名だけでは、装着まで使えるのか、容器からの取り出し専用なのか判断できない場合があります。

実店舗で探すなら、現在使っているレンズの箱や製品名を用意し、目的を伝えて相談すると選びやすくなります。通販では、販売元、セットに含まれる部品、問い合わせ先まで見ておくと、届いてから用途を取り違えることを防ぎやすくなります。

メルルの公式サイトには、直販・インターネットショップ・実店舗の購入案内があります。ただし、掲載された店舗でも取扱いがない場合や品切れがあるため、来店前に確認しましょう。どの店でも同じ器具が手に入るとは限りません。

化粧用や工作用のピンセットは代用品にしないでください。また、同じ形に見える安価な道具でも、コンタクト用としての用途や説明書を確認できないものを、目の近くで使うのは避けましょう。

参考サイト:メルル公式サイト「ご購入」

まとめ

コンタクトレンズの装着補助器具は、レンズの取り出しや装着で困っている動作を助ける選択肢です。ただし、ピンセットやスティックは、見た目が似ていても用途や対応レンズが異なります。自分のレンズに使えるか、どの部分をどう使うかを、購入前に確認しましょう。

器具を使う場合も手洗いは必要で、使用後のお手入れと保管までがひとつの流れです。うまく扱えないときは、強く押したり挟んだりせず、説明書を見直して眼科へ相談してください。便利さだけで選ばず、自分が無理なく扱えて、清潔に管理できる方法を見つけることが、毎日のつけ外しを続けるうえで大切です。

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