コンタクトレンズをつけたまま寝た・昼寝したときの対処と受診目安

「コンタクトを外す前に寝落ちしてしまった」「少し昼寝をしただけなのに、目が乾いてレンズが外しにくい」と、起きてから慌てたことはありませんか。予定外に眠ってしまうと、すぐに外してよいのか、目薬をさして待ったほうがよいのか迷いますよね。

寝る前に外すタイプのコンタクトレンズは、短い昼寝でも外しておくことが基本です。つけたまま寝てしまったら、目をこすらず、レンズを無理に引っ張らないでください。痛みや充血、急なかすみなどがある場合は、外せれば外して、速やかに眼科へ連絡しましょう。

この記事では、うっかり寝てしまった直後の対処から、外したレンズの扱い、同じことを繰り返さない工夫までを整理します。眼科で指示された連続装用や、就寝中に使う治療用レンズとは分けて考えていきましょう。

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コンタクトをつけたまま寝てしまったら、まず目の状態を確認する

寝起きにレンズが乾いていると、「早く取らなければ」と焦りがちです。ただ、急いで引きはがすことも、つけたまま放置することも避けたい対応です。まずは目と見え方を確認し、無理なく外せるかを確かめてください。

痛み・充血・かすみがあるときは、自己判断で待たない

いつもの寝起きと違う症状がある場合、単なる乾燥なのか、角膜に傷や炎症があるのかを自分で見分けることはできません。とくに痛みや見え方の変化は、「しばらくすれば戻るはず」と様子を見続けないことが大切です。

起きたときの状態まず行うこと避けたい対応
痛み・充血・急なかすみなどがある外せればレンズを外し、速やかに眼科へ連絡する目薬だけで治そうとして受診を先延ばしにする
張り付いて動かない・外せない無理に引っ張らず、外し方を確認する。取れなければ眼科へ爪を立てる、強くこする、何度もつまむ
外せて、痛みや見え方の異常がないそのまま装用を続けず、メガネに切り替える何も感じないからと再びつけたまま眠る

この表は病気を判定するものではなく、次の行動を整理する目安です。外せないうえに痛みやかすみがある場合は、自宅で外すことに時間をかけず、その状態を眼科へ伝えてください。

参考サイト:CDC「コンタクトレンズ関連の眼感染症の原因・症状」

手を洗い、レンズが動く状態になってから外す

目に強い症状がなく、レンズの位置が確認できる場合は、落ち着いて取り外します。寝起きの手でそのまま触らず、明るい場所で鏡を使いましょう。

  1. 石けんで手を洗って十分にすすぎ、清潔なタオルなどで水分を拭き取る。
  2. 目をこすらず、ゆっくり数回まばたきをしてレンズの位置と動きを確認する。
  3. 乾いて動きにくければ、そのレンズの装用中に使える人工涙液などを、製品の表示と眼科医の指示に従って使う。
  4. 張り付きが解消して動くことを確認できたら、眼科で教わった方法でゆっくり外す。
  5. 外した後はメガネに替え、目の症状とレンズの破損の有無を確認する。

ソフトレンズとハードレンズでは取り外し方が異なります。ソフト用のつまみ方をハードに当てはめるなど、自己流の方法へ切り替えないでください。普段の方法で外せないときは、眼科に頼って構いません。

「必ず30分待つ」といった時間の決め方はせず、レンズが動くか、異常がないかで判断します。途中で痛みが出たり、取れない状態が続いたりしたら、試し続けるのをやめましょう。

参考サイト:アキュビュー「ユーザーガイド:コンタクトレンズの装用とはずし方」

水や保存液を目薬の代わりにしない

手元に目薬がないときも、水道水でレンズをふやかして取ろうとしないでください。コンタクトレンズ用の洗浄液・消毒液・保存液も、目へ直接さすためのものではありません。

目薬は「防腐剤が少なそう」「コンタクト用と書いてある」という印象だけで選ばず、使っているレンズをつけたまま点眼できる製品かを確認します。特にソフトレンズやカラーレンズでは、使えない組み合わせもあるため注意が必要です。

目薬が使えない、レンズが見つからない、取れたかどうか分からない場合も、無理に探って傷つけないようにしましょう。詳しい確認方法は、コンタクトレンズが取れないときの対処で整理しています。

参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」

寝落ちの後に眼科へ相談したい症状と、受診時に伝えること

「一度だけだから」「短い昼寝だったから」と、寝た時間や回数だけで受診の必要性を判断するのは避けましょう。大切なのは、今どのような症状があり、レンズを外した後にどう変化したかです。

レンズを外しても痛む・見えにくいときは速やかに受診する

次のような症状があれば、コンタクトの使用を中止し、速やかに眼科へ連絡してください。すべての症状がそろうまで待つ必要はありません。

  • 目が赤い、痛い、異物感が強い。
  • 急にかすむ、いつもより見えにくい、左右で見え方が違う。
  • 光をいつもより強くまぶしく感じる。
  • 涙が止まらない、普段と違う目やにが出る。
  • 外した後も痛みや違和感が続く、または悪化している。
  • レンズが取れない、破れた一部が目に残っている可能性がある。

とくに強い痛みや急な視力低下がある場合は、翌日まで待たず、診療時間外でも対応できる医療機関へ相談しましょう。見えにくい状態で自分で車を運転して受診することも避けてください。

外したことで少し楽になっても、それだけで角膜の状態が正常だと確認できるわけではありません。症状があった目に、新しいレンズを入れて「まだ痛むか試す」ことはしないようにしましょう。

参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」
参考サイト:CDC「コンタクトレンズ関連の眼感染症の原因・症状」

レンズの種類・寝ていた時間・症状の経過を伝える

受診先へ連絡するときは、「コンタクトをつけたまま寝た」と最初に伝えると、状況を説明しやすくなります。製品名、1dayか再使用タイプか、いつ装着してどのくらい眠ったか、外せたかどうかを、分かる範囲で整理しておきましょう。

例えば「昨晩からつけたまま眠り、朝から右目が痛い。レンズは外せたが、メガネでもかすむ」と伝えると、時間の流れと現在の困りごとが明確になります。正確な時刻が分からなくても、その確認のために連絡を遅らせる必要はありません。

使用した目薬があれば、その名前も伝えます。レンズやケースなどの持参が必要かは、連絡した眼科の案内に従ってください。

外した後はどうする?1day・2weekと再装用の考え方

レンズを外せるとほっとしますが、すぐに同じものを入れ直してよいとは限りません。「レンズを再使用できる種類か」と「今の目に装用してよいか」は、別々に確認する必要があります。

1dayは短時間しか使っていなくても再使用しない

1dayは、一度目から外したら再装用できません。昼寝のために外した場合も同じで、洗浄してケースへ入れておけば続けて使える、という製品ではありません。

「朝つけて昼に外したから、まだ半日分残っている」と考えがちですが、使用できる時間を残高のように持ち越すことはできないのです。寝てしまった後に外した1dayも再使用しないでください。

2week・1monthは、ケアが済めばすぐ使えるとは限らない

再使用するレンズは、外した後に製品に合ったケアが必要です。ただし、洗浄・消毒をすれば目の痛みや充血まで解決するわけではありません。破れ・欠け・変形があるレンズは再使用せず、症状がある場合は眼科へ相談します。

レンズ・目の状態外した後の扱い再装用で気をつけること
1day外したものは再使用しない新品でも、目に異常がある間は装用しない
2week・1monthなどの再使用タイプ傷みを確認し、指定どおりに洗浄・消毒・保存する消毒時間を短縮しない。症状があれば眼科へ
ハードレンズ製品に合ったケアと状態確認を行う丈夫そうに見えても、欠けや変形があれば使わない

表の扱いは、レンズの再使用を一律に許可するものではありません。受診する場合は、外したレンズをどう扱うかも眼科へ確認してください。消毒や保存の細かな手順は、コンタクトレンズの正しい洗い方で解説しています。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

「何時間休めば再開できる」と一律には決めない

寝てしまった後は、すぐ別のレンズを入れるのではなく、まずメガネへ切り替えましょう。「数時間外せば大丈夫」「翌朝なら大丈夫」と、経過時間だけで再開を決めることはできません。

痛み・充血・かすみなどがあった場合は、症状が軽くなっても、眼科医に再開時期を確認してください。新しいレンズへ交換することと、目の状態が回復していることは別の問題です。

なぜつけたまま寝ると危険?昼寝でも外す理由

「昨日まで平気だったのに、なぜ寝るといけないの?」と思う方もいるかもしれません。起きている間と眠っている間では、角膜に酸素が届く条件や涙の状態が変わります。

まぶたを閉じた状態では、酸素や涙の条件が変わる

黒目の表面にある角膜は、涙を通じて酸素を受け取っています。眠ってまぶたが閉じると、空気中から酸素を取り込みにくくなり、レンズをつけていることがさらに負担になる場合があります。

睡眠中はまばたきをしないため、涙の入れ替わりも起こりにくくなります。レンズが張り付く、充血や痛みが出る、角膜に傷がつくといったトラブルにつながることがあるのは、このためです。

ただし、一度の寝落ちで必ず重い障害が起こる、と決まっているわけではありません。不安をあおる情報で自己診断するより、今の症状を確認し、必要な対応を取ることが大切です。

短い仮眠も「安全な時間」を決めてよいわけではない

「10分だけ」「電車で一駅だけ」といった短い仮眠でも、寝る前に外すタイプのレンズは外します。短時間なら大丈夫という独自の基準を作らないようにしましょう。

米国CDCは、装用したまま眠ることが、コンタクトレンズ関連の眼感染症のリスクを高めると報告しています。これは「一度眠った人が必ず感染する」という意味でも、「短ければリスクがない」という意味でもありません。

酸素を通しやすい素材や新しい1dayを使っていても、それだけで就寝中の装用が認められるわけではありません。普段の装用時間については、コンタクトレンズは何時間まで使えるかをご覧ください。

参考サイト:アキュビュー「コンタクトレンズをつけたまま寝るリスクと対処法」
参考サイト:CDC「睡眠中のコンタクトレンズ装用に関連した角膜感染症の報告」

連続装用レンズやオルソケラトロジーは、処方どおりに使う

就寝を含めて装用することが認められたレンズもあります。ただし、対応する製品であることに加え、眼科医が目の状態を確認し、その人に合った装用方法を指示していることが前提です。

「友人がつけたまま寝ている」「商品説明に連続装用とあった」という理由だけで、自分も同じ使い方へ変えないでください。許可された場合も、装用日数や定期検査などの指示を守る必要があり、感染症のリスクがなくなるわけではありません。

また、就寝中に専用のハードレンズを使うオルソケラトロジーは、日中の見え方を矯正する治療です。普通のコンタクトをつけたまま眠ることとは異なるため、処方した眼科の指示に従ってください。

参考サイト:CDC「コンタクトレンズの種類」

寝落ちを繰り返さないための、無理なく続く工夫

「次から気をつけよう」と思っても、疲れた日には同じことが起こりやすいものです。意思だけに頼らず、眠くなる前に外せる環境を整えておきましょう。

帰宅後の行動と、メガネへ替えるタイミングを結びつける

外すタイミングを「寝る直前」にすると、ソファで休んだまま眠ってしまうことがあります。帰宅後に手を洗ったときなど、毎日行う動作とレンズを外すことを結びつけると、忘れにくくなります。

スマートフォンの通知を使う場合も、就寝予定時刻ではなく、まだ起きて支度ができる時刻に設定してみてください。通知を止めるだけで終わらないよう、メガネと必要なケア用品を取り出しやすい場所へ用意しておきます。

体調が悪い日や疲れが強い日は、帰宅してから頑張ってケアするより、最初からメガネで過ごす選択肢も考えてみましょう。

仮眠する日や長距離移動では、外す準備を先にしておく

昼休みに仮眠を取る日や、飛行機・夜行バスなどで眠る予定がある日は、乗車・搭乗前など落ち着いて手を洗える場所でメガネへ替えておくと、移動中に慌てずに済みます。

再使用タイプでは、レンズだけでなく清潔なケースと指定のケア用品が必要です。1dayでは外したものを戻せないため、仮眠後の予定を考えて予備を持つか、メガネで過ごせるようにしておきましょう。もちろん、目に異常があれば予備のレンズも使いません。

水や飲み物で代用したり、ティッシュに包んで後で使おうとしたりせず、「その場で外せる準備」を一式で考えることがポイントです。

繰り返すときは、生活に合う装用計画を眼科で相談する

夜勤や不規則な勤務で仮眠が多いなど、生活と今の使い方が合っていない場合は、眼科で具体的なスケジュールを伝えましょう。いつメガネへ替えられるか、取り外しやケアに困る場面はどこかを相談すると、実際に続けやすい方法を考えられます。

寝落ちしやすいからと、自己判断で連続装用へ変えることは避けてください。また、痛みがなくても指示された定期検査を受け、目とレンズの状態を確認しておきましょう。

まとめ

コンタクトレンズをつけたまま寝てしまったら、目をこすらず、無理に引きはがさないことが大切です。手を洗い、レンズが動く状態を確認してから外しましょう。痛み・充血・急なかすみがある、外せないといった場合は、速やかに眼科へ相談してください。

外した1dayは再使用できません。再使用タイプもケアが必要で、症状があった目への装用再開は眼科医に確認します。「何時間休めばよい」と一律に考えないようにしましょう。

短い昼寝でも、寝る前に外すタイプは外しておくことが基本です。帰宅後のメガネへの切り替えや、外出先で外せる準備など、眠くなる前に行動できる仕組みを作っておきましょう。

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