「コンタクトをつけると目がチクチクする」「夕方になると白目が赤い」「ゴロゴロするけれど、外出先だから外せない」――そんな経験はありませんか。毎日のように使っていると、少しくらいの違和感なら我慢してしまうこともありますよね。
ただし、痛み・充血・強い異物感・見え方の変化があるときは、コンタクトレンズの使用を中止して、速やかに眼科へ相談することが基本です。外しても痛みが続く、急に見えにくい、強くまぶしく感じる場合は、様子見をせず受診を急いでください。
この記事では、まず行いたい対応と受診の目安を整理したうえで、充血やゴロゴロ感が起こる背景、再発を減らすための見直し方を説明します。原因を自分で診断するためではなく、次に何をすればよいかを考える際に役立ててください。
参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」
コンタクトレンズで異常を感じたら、まず装用を中止する
痛みや赤みが出たときは、「交換したばかりだから大丈夫」「あと少しで帰宅するから」と使い続けないことが大切です。新品のレンズでも、目の状態やフィットが合っていなければトラブルは起こり得ます。
痛み・充血・ゴロゴロ感を我慢しない
次のような変化があれば、予定していた装用時間が残っていても使用を中止しましょう。装用前から症状がある場合は、レンズを入れずにメガネで過ごしてください。
- チクチク、ズキズキする痛みや、目を開けにくい感じがある。
- 白目がいつもより赤い、まぶたが腫れている。
- ゴミが入ったような異物感や、強いゴロゴロ感がある。
- 急にかすむ、ぼやける、いつもより見えにくい。
- 涙や目やにが増えた、光がつらく感じる。
症状の強さだけで、傷や感染の有無を判断することはできません。「痛くないから安全」とは限らず、違和感を繰り返す場合も確認が必要です。
参考サイト:FDA「Contact Lens Risks」
レンズを外してから眼科へ相談するまでの流れ
慌てて目をこすったり、汚れた指でレンズをつまんだりすると、別の刺激を加えてしまいます。普段、眼科で教わった取り外し方を基本にして、次の順序で対応してください。
- 石けんで手を洗い、十分にすすぎ、清潔なタオルなどで手の水分を拭き取る。
- 無理なく外せる場合は、爪を立てずにレンズを外す。張りつきや強い痛みで外せないときは、繰り返し触らず眼科へ連絡する。
- メガネへ切り替え、左右どちらの目に、どのような症状が残っているかを確認する。
- コンタクト使用中の異常であることを眼科に伝え、受診について案内を受ける。
外したレンズに破れや欠けがないかは、見える範囲で確認します。一部が足りない、目の中に残っているかもしれない場合も、指やピンセットで探り続けないでください。
FDAは、トラブル時のレンズが原因確認に役立つ場合があるため、ケースに入れて受診先へ持参するよう案内しています。持参や保管の方法は眼科への連絡時に確認し、保管したレンズを再び使うこととは区別しましょう。1dayも再使用はできません。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」
参考サイト:FDA「Contact Lens Risks」
受診の目安は「何日続いたか」より、今の症状で考える
「充血は何日くらい様子を見ればいいの?」と迷うかもしれません。しかし、コンタクトレンズによる目の異常に、一律に待ってよい日数はありません。数日続くまで待つのではなく、気づいた時点で使用を中止し、眼科へ相談してください。
強い痛みや急な見え方の変化は、受診を急ぐ
とくに急な視力低下、強い痛み、光への過敏さは、レンズの汚れだけでは説明できない場合があります。以下は病名を判定する表ではなく、相談時に伝えたい状況と対応の整理です。
| 今の状態 | 眼科へ伝えたいこと | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 強い痛み、外しても続く痛みがある | いつから、どちらの目か、悪化しているか | 直ちに連絡し、受診を急ぐ |
| 急に見えにくい、強くまぶしく感じる | 片目だけか、外した後も変わらないか | 自己判断で待たず、すぐ眼科へ |
| 充血に涙・目やに・異物感を伴う | 赤みの変化、目やにの量、装用状況 | 使用を中止し、速やかに受診相談 |
| レンズが破れた、欠けた部分が見つからない | 装用中に破損したか、残片の疑い | 自分で探り続けず、眼科で確認 |
強い症状があるのに、かかりつけが休診だからと翌日以降まで待つのは避けましょう。診療可能な眼科や地域の救急医療案内へ連絡し、受診先を確認してください。見えにくいときは、自分で車や自転車を運転して向かわないようにします。
参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」
参考サイト:CDC「What Causes Contact Lens-related Eye Infections」
外して楽になっても、すぐ入れ直さない
レンズを外すと刺激が減って楽になることはありますが、それだけで目に問題がないとは判断できません。赤みが引いたから別のレンズを試す、翌朝なら大丈夫だろうと装用する、といった判断は控えましょう。
症状が出た経緯を眼科へ伝え、再開してよい時期を確認してください。新品への交換や洗い直しは、目の傷・炎症・感染の治療の代わりにはなりません。
「毎回夕方になると赤くなる」「右目だけ同じ違和感が出る」など、いったん治まっても繰り返す場合も相談の対象です。次の定期検査まで我慢せず、普段との違いを伝えましょう。
参考サイト:CDC「What Causes Contact Lens-related Eye Infections」
痛み・充血・ゴロゴロ感には、どんな原因が考えられる?
同じ「目が赤い」「ゴロゴロする」という訴えでも、関係しているものは一つとは限りません。ここでは元になりやすい要因を整理しますが、当てはまる項目があっても、ほかの原因を除外できるわけではありません。
レンズの裏表・汚れ・破損・フィットの問題
つけた直後から異物感があると、裏表の間違いやゴミの付着が気になりますよね。ほかにも、レンズの傷・欠け、目に合わない形状などが関係することがあります。
取り外したレンズの縁や表面を確認することは役立ちますが、目の中にある小さな傷まで自分で確かめることはできません。「レンズに問題が見つからないから入れ直そう」とは考えず、症状が出た事実を眼科へ伝えてください。
以前は問題なく使えていた製品でも、今の目に合うとは限りません。度数だけでなく、レンズのカーブや大きさ、目の上での動きなどを含めて検査で確認します。
乾燥や長時間の画面作業による不快感
目やレンズが乾くと、ゴロゴロしたり、目を開けにくく感じたりすることがあります。乾燥感だけでなく、なんとなく見えづらいと感じることもあり、ドライアイの症状は一様ではありません。
パソコンやスマートフォンに集中する時間、エアコンの風が直接当たる席などは、見直したい環境です。ただし「夕方だけだから乾燥だろう」と決めつけるのは避けましょう。症状があるときは、休憩や加湿だけで装用を続けず、まず目の状態を確認することが大切です。
参考サイト:日本眼科医会「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」
アレルギー・炎症・感染など、目の病気
かゆみを伴う充血にはアレルギー性結膜炎、痛みや見えにくさには角膜の傷や感染症などが関係する場合があります。しかし、症状だけで病名を区別することはできません。
「花粉の季節だからいつものアレルギー」「きちんとケアしているから感染ではない」と決めつけないようにしましょう。適切に扱っていても感染症が起こることはあり、早く診察を受けることが重要です。
アレルギー症状が出ている目に、1dayへ替えればそのまま装用してよいわけでもありません。まず使用の可否や治療を眼科で確認します。病気やリスクについては、コンタクトレンズの主なリスクでも解説しています。
参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」
ケア用品の使い方や、製品との組み合わせ
レンズを洗ったばかりなのにしみるときは、ケア用品の扱いも確認が必要です。中和が必要な方式で工程が終わっていない、指定と違う組み合わせを使った、といった状況が刺激に関係することがあります。
受診の際は、レンズだけでなくケア用品の名前、使った手順、最近変更した製品がないかも伝えましょう。「保存液」と書かれていても、どの製品も同じ使い方ができるわけではありません。
ケア液を目薬代わりに使ったり、違う薬剤を混ぜたりして、症状を解決しようとしないでください。目に誤って液が入った場合は、その製品の応急処置の指示に従い、眼科に相談します。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「こんな使い方をしたらダメ」
目薬やレンズの変更だけで解決しようとしない
不快感があると「乾きにくいレンズに替えよう」「目薬で赤みを取ろう」と考えがちです。ただ、原因を確認する前に製品を変えても、必要な治療が遅れてしまうことがあります。
コンタクト対応の目薬でも、装用継続の理由にはならない
「コンタクト対応」は、その目薬の決められた条件で使えるという意味であり、痛みや充血がある目にレンズを入れ続けてよいという意味ではありません。赤みや痛みを抑えて使い続けることは避けてください。
点眼薬の使用可否は、成分だけでなくレンズの種類や治療内容によって異なります。防腐剤が入っていなければ何でもよい、ハードならどの目薬でもよい、と一律に判断せず、添付文書と医師・薬剤師の説明を確認しましょう。
治療で処方された目薬は、指示された方法で使用します。コンタクトレンズを再開する時期も、目薬を使った直後の見た目ではなく、診察を受けた眼科で確認してください。
参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」
含水率や酸素透過性だけで「ゴロゴロしない」とは決められない
含水率はレンズに含まれる水分の割合、酸素透過性は酸素の通りやすさに関係する性質です。どちらも大切な情報ですが、それだけで自分に合う製品を選べるわけではありません。
「初心者は高含水」「乾燥する人は必ず低含水」「酸素をよく通せば長時間つけても大丈夫」といった選び方は避けましょう。目の状態、レンズのフィット、使用目的を合わせて判断する必要があります。
繰り返す違和感がある方は、含水率やBCなどの数値を自己変更する前に、眼科で目とレンズの両方を確認してください。症状がある時点では、より快適そうな製品を探すことより、装用を続けてよい状態かを確かめることが先です。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズについて」
参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」
受診時には「いつ・どちらの目・何を使ったか」を伝える
診察室で「なんとなくおかしい」としか説明できなくても、遠慮する必要はありません。分かる範囲で経過を整理しておくと、確認すべき点を伝えやすくなります。
| 確認しておくこと | 伝え方の例 |
|---|---|
| 症状が始まった時期 | 今朝つけた直後から/昨日の夕方から |
| 左右と症状の変化 | 右目だけ痛い/外しても赤みが残る |
| 見え方や一緒に出る症状 | かすむ、まぶしい、涙や目やにが増えた |
| レンズの情報 | 製品名、交換タイプ、開封日、使用時間 |
| ケア用品・点眼薬・最近の出来事 | 液を替えた、つけたまま寝た、水に触れた |
製品名や度数が分からなければ、箱や購入記録を確認すると役立ちます。メモや持参物をそろえるために、強い症状の受診を遅らせる必要はありません。
眼科では、症状の聞き取りに加え、視力、目の状態、フィッティング、レンズの傷や汚れなどを確認します。「レンズだけ替えて終わり」にせず、症状の原因と今後の使い方を一緒に相談しましょう。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について:定期検査」
トラブルを繰り返さないために見直したい習慣
異常が落ち着き、眼科で装用再開を認められた後は、日々の管理を見直しましょう。症状が出たことを自分の不注意だけのせいにする必要はありませんが、改善できる使い方がないか確認することは大切です。
装用時間・交換期間・ケアを、製品の指示に合わせる
1日の装用時間と、1枚のレンズを交換するまでの期間は別のルールです。時間には個人差があるため、一律に12時間・16時間まで使えるとは考えず、眼科医の指示を守ります。終日装用のレンズは寝る前に外し、許可なくつけたまま眠らないでください。
レンズに触る前の手洗い、再使用レンズの指定どおりの洗浄・消毒・保存、ケースの洗浄・乾燥と交換も基本です。使用済みの液につぎ足さず、レンズとケア用品に合う手順を確認しましょう。
化粧はレンズをつけてから、化粧落としは外してからにすると、レンズへ化粧品が付く機会を減らせます。毎回装用前にレンズと目を確認し、いつもと違う日はメガネへ切り替えられるようにしておきましょう。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「こんな使い方をしたらダメ」
乾燥しやすい環境を整え、定期検査を続ける
エアコンの風を直接目に当てない、画面を見続けず休憩する、まばたきを意識するなど、普段の環境も見直しましょう。ただし、これらは異常が出ている目の診察や治療に代わるものではありません。
レンズ選びでは、毎日の使用時間や作業内容、ケアを続けられるかも相談してください。「夜まで仕事で外せない」なら、メガネへ切り替える時間を含めて考えることが役立ちます。
調子よく使えていても、眼科医から指示された定期検査は継続します。検査で確認する内容は、コンタクトレンズの定期検診が必要な理由も参考にしてください。
参考サイト:日本眼科医会「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」
症状やレンズの状態について、さらに詳しく知りたい方へ
見え方の変化やレンズのずれなど、困っている内容が具体的な場合は、以下の記事で詳しく確認できます。ただし、痛み・充血・急な視力低下があるときは、記事を読み比べるよりも装用中止と受診を優先してください。
- 視界が白っぽい、輪郭がはっきりしない:コンタクトレンズが曇る・ぼやける原因
- 手元を見るときだけ困る:コンタクトレンズで近くが見えない原因
- 装用中に頭痛が出る:コンタクトレンズで頭痛がする原因
- まばたきで位置が動く、ずれが気になる:コンタクトレンズがずれる原因
- 外れたのか、目に残っているのか分からない:コンタクトレンズが目の裏に入ったと感じるとき
- 破れや形の変化に気づいた:コンタクトレンズが破れた・変形したとき
- レンズの色が以前と違う:コンタクトレンズが変色したとき
- 使い始めの違和感が気になる:コンタクトレンズに慣れるまで
初めての装用でも、強い痛みや充血まで「慣れる途中」と考えて我慢する必要はありません。練習の進め方と、異常が出たときの対応は分けて考えましょう。
まとめ
コンタクトレンズ使用中の痛み・充血・ゴロゴロ感は、我慢して使い続けず、まず装用を中止して眼科へ相談することが基本です。外しても続く痛みや急な見えにくさ、強いまぶしさがあれば、数日様子を見るのではなく受診を急ぎましょう。
原因には、レンズの汚れ・破損・フィット、乾燥、アレルギー、目の傷や感染などがあり、症状だけでは見分けられません。新品への交換や目薬だけで済ませず、装用再開の時期も眼科で確認してください。
普段からメガネを用意し、手洗い・指定のケア・装用時間と交換期間・定期検査を大切にしましょう。異常が出た場面を伝え、自分の目と生活に合った使い方を整えることが、無理なく続けるための第一歩です。