コンタクトレンズの箱・パッケージの見方|PWR・BC・DIAなどの数値を解説

コンタクトレンズの箱にある「PWR -3.00」「BC 8.6」「DIA 14.2」。いつも目にしている数字でも、「どれが度数なの?」「右目用と左目用はどこで見分けるの?」と迷ったことはありませんか。

パッケージの英数字は、レンズの度数や形状、使用期限などを示しています。まずは項目名と数字をセットで読み、眼科で確認した製品・規格と一致しているかを照らし合わせることが大切です。

この記事では、箱や個包装の表示を一覧と具体例で読み解きながら、購入時・装用前に確認したいポイントをご紹介します。数字の意味がわかると、左右の取り違えや似た商品の買い間違いにも気づきやすくなりますよ。

コンタクトレンズの箱・パッケージはどこを見ればいい?

コンタクトレンズの情報は、外箱の側面や背面、レンズが1枚ずつ入っている個包装などに記載されています。表示の場所や項目の並び方は製品によって異なるため、「いつも右上にある数字」と位置だけで覚えず、PWRやBCなどの項目名から探してみましょう。

外箱と個包装を、使う場面に合わせて確認する

外箱は、製品名や規格をまとめて確認するのに便利です。一方、レンズを取り出す直前には、個包装の表示も見ておきたいところ。箱を処分したあとや、旅行用に数枚だけ持ち出したときも、手元のレンズの情報を確認できます。

ソフトレンズの個包装に使われる、小さな容器をフィルムで密封したものは「ブリスターパッケージ」と呼ばれます。箱と同じ製品のつもりでも、保管中に別の度数が混ざっていることがあるため、開ける前の確認を習慣にしましょう。

▼表示を確認する場所とタイミング

確認する場所主に見るもの確認するタイミング
外箱製品名、レンズの規格、使用期限、LOTなど購入時、商品を受け取ったとき、在庫を整理するとき
個包装のふた・ラベル度数などのレンズデータ、使用期限、LOTなどレンズを取り出す直前、外箱が手元にないとき
コンタクトレンズ指示書・処方内容製品名と左右それぞれの規格注文前、届いた商品との照合時

すべての製品で同じ項目が同じ位置に載っているわけではありません。見つからない表示があるときは、メーカーのパッケージ案内や購入先に確認すると確実です。

箱の色よりも「正式な製品名」を先に見る

同じシリーズでも、近視用・乱視用・遠近両用、1日使い捨て・2週間交換などで製品は異なります。箱の色やイラストが似ているからといって、同じ商品とは限りません。

反対に、パッケージのデザインだけが変わって、中身の仕様は変わっていないこともあります。見慣れない箱が届いたときは、色だけで判断せず、正式な製品名と規格を確認しましょう。不明点があれば、開封する前に販売店へ問い合わせてください。

PWR・BC・DIAなど、よく見る数値の意味を知ろう

数字を見る前に、「何についての数字なのか」を押さえると読み違いを減らせます。度数を表すもの、サイズを表すもの、品質管理のためのものは、それぞれ役割が異なります。

パッケージにある主な記号と意味の一覧

以下は代表的な表記です。同じ意味でも、メーカーや製品によって略し方が違うことがあります。

表記意味表示例と読み方
PWR・POWER・P・SPH・Dなど球面度数-3.00:近視を矯正する度数
BCベースカーブ8.6:レンズ内面のカーブを曲率半径で示したもの。単位はmm
DIAレンズ全体の直径14.2:直径14.2mm
CYL・Cなど円柱度数(乱視度数)-0.75:乱視を矯正する度数
AX・AXIS・AXSなど円柱軸180:円柱軸の角度が180度
ADD・MAX ADDなど加入度数+1.50など:遠近両用で近くを見るための加入度数
EXP・使用期限を示すマーク未開封の使用期限年月、または年月日で確認する
LOT製造番号・ロット番号製造時期や製造ラインなどをたどるための識別情報

上の数値は読み方を説明するための例であり、おすすめの規格ではありません。また、乱視用ではCYL・AX、遠近両用ではADDなど、レンズの種類によって必要な項目が増えます。

参考サイト:Menicon Miru「コンタクトレンズのパッケージの見方」
参考サイト:アキュビュー「ユーザーガイド:コンタクトレンズに関する情報」

PWRは「視力」ではなく、レンズの度数

PWRは、視力を矯正するためのレンズの強さを示します。近視用はマイナス、遠視用はプラスで表され、ゼロから離れるほど矯正する力が強くなります。

たとえば、PWRが「-2.00」と「-4.00」なら、近視を矯正する力が強いのは後者です。マイナスの符号があるため、単に「数字が大きい」と覚えるより、「符号を除いた数の大きさで比べる」と考えるとわかりやすいでしょう。

一方、「視力0.3」「視力1.0」は、どのくらい細かいものを見分けられるかを示す数値です。PWRから裸眼視力を一つに決めたり、裸眼視力だけでレンズの度数を選んだりはできません。

参考サイト:アキュビュー「PWR(パワー)とは?数値の見方について」

度数そのものの調べ方や見直しについては、コンタクトレンズの度数と視力の違いで詳しく解説しています。

BCはカーブ、DIAは直径を表す

BCはレンズの内側のカーブを示す数値で、小さいほどカーブが急に、大きいほど緩やかになります。DIAはレンズの端から端までの直径です。どちらもmmで表されますが、同じものを測っているわけではありません。

たとえば「BC 8.6/DIA 14.2」なら、カーブを示す値が8.6mmで、レンズ全体の直径が14.2mmという意味です。「目の大きさが8.6mm」という読み方ではないので、混同しないようにしましょう。

また、カラーレンズの「着色直径」は、色がついている部分の大きさです。DIAとは別の項目なので、見た目の印象を比べる際にも分けて確認します。

参考サイト:アキュビュー「ベースカーブ(BC)とは?」
参考サイト:アキュビュー「コンタクトレンズのサイズ・DIAについて」

BCが合わないときの確認方法はベースカーブの解説、DIAと着色直径の違いはDIAの解説も参考にしてください。

乱視用のCYL・AXと、遠近両用のADDの読み方

乱視用や遠近両用では、PWRだけが合っていても、同じ規格のレンズとはいえません。追加される項目をまとめて確認することが大切です。

CYLは乱視度数、AXはその軸の角度

CYLは乱視を矯正する度数、AXは円柱軸の角度を表します。「CYL -0.75/AX 180」と書かれていれば、円柱度数が-0.75D、円柱軸が180度のレンズという意味です。

AXは強さではなく角度なので、AX180がAX90の2倍強いということではありません。また、AX180を見て「横方向に物がぼやける」と、そのまま見え方へ読み替えることもできません。円柱軸と、円柱度数が働く方向は直交する関係にあるためです。

読み取るときは、PWR・CYL・AXを別々の情報として扱いながら、3つをセットで照合しましょう。乱視用レンズの度数や軸について詳しく知りたい方は、PWR・CYL・AXISの見方をご覧ください。

ADDは、遠くと近くの度数の差を示す

ADDは加入度数のことで、遠近両用レンズで近くを見るために用いる情報です。遠く用の度数と近く用の度数との差を示しており、PWRとは役割が異なります。

そのため、PWRがマイナスでもADDがプラスになっていることは不自然ではありません。「プラスが書かれているから遠視用」「ADDが同じならどの遠近両用レンズでも同じ」と考えず、製品名を含めて処方内容と照合してください。

数値が大きければ誰にとっても手元が見やすい、というものでもありません。見え方の調整は眼科で行い、注文時には指定された加入度数をそのまま確認することが基本です。

EXPとLOTの違いは?使用期限と交換期間を分けて考える

度数やサイズを確認できたら、期限も忘れずに見ておきましょう。「まだたくさん残っている」「未開封だから大丈夫」と思っていても、使用期限を過ぎていることがあります。

EXPは未開封の使用期限、LOTは製造管理の番号

EXPや使用期限のマークの隣には、年月または年月日が表示されています。これは、指定どおりに保管された未開封の製品について確認する期限です。期限を過ぎたものは使わないでください。

アキュビューの案内では、「20XX/03」はその年の3月まで、「20XX-03-01」はその年の3月1日まで、と区別されています。日まで表示されているのに、月末まで使えると読み違えないようにしましょう。

LOTは製造情報を特定するための番号で、度数や使用期限ではありません。製品の不具合などで問い合わせる際に必要になることがあるため、箱や個包装の表示は確認が済むまで残しておくと役立ちます。

「2週間交換」は、実際につけた日を14日数えることではない

未開封の使用期限と、開封後の交換期間は別のルールです。EXPが数年先でも、開封したレンズをそこまで使い続けられるわけではありません。

たとえば2週間交換タイプは、開封してからの期間で交換日を管理します。週末に使わなかったからといって、その分を足して使うものではありません。ワンデータイプも、一度外したレンズを保存して後日つけ直すことはできません。

開封日や交換予定日を箱・カレンダー・スマートフォンなどに記録しておくと、うっかり使いすぎるのを防ぎやすくなります。毎日つけてよい時間も、交換期間とは別に眼科の指示を守りましょう。

参考サイト:アキュビュー「コンタクトレンズの度数・表示の確認方法」

左右を間違えない、購入前・装用前の確認手順

パッケージの意味がわかっても、忙しい朝や通販の注文画面では取り違えが起こりがちです。見る順番を決めておくと、確認する項目を飛ばしにくくなります。

処方内容とパッケージを、片目ずつ照らし合わせる

コンタクトレンズ指示書などで、右目・左目それぞれの情報を確認します。Rは右、Lは左を示す表記です。箱に「右」「左」が印刷されているとは限らないため、自分の処方内容との照合が必要になります。

  1. 正式な製品名と、1日使い捨て・2週間交換などの種類を確認する
  2. 右目のPWR・BC・DIAを照合し、乱視用ならCYL・AX、遠近両用ならADDも確認する
  3. 左目も同じ順番で、一つずつ照合する
  4. 使用期限と包装の破損・液漏れなどがないかを見る
  5. 左右を分けて保管し、使う直前に個包装をもう一度確認する

PWRが左右で同じでも、乱視の度数や軸が違う場合があります。「度数が同じだから両方同じ」と省略せず、必要な項目を最後まで見てください。

保管場所を分けたり外箱に目印をつけたりするのも、取り違えを減らす工夫になります。ただし、使用期限やLOTなど、大切な表示を隠さないようにしましょう。

数値が違う・読めないときは、開封前に確認する

注文した内容と届いた商品の数値が違う場合は、次の情報を手元にそろえて、販売店へ問い合わせましょう。

  • 正式な製品名と、右目・左目どちらに使う予定だったか
  • 処方内容と注文履歴
  • パッケージに書かれた数値と、違っている項目
  • 使用期限・LOT、包装の状態

文字が小さい場合は明るい場所で確認したり、スマートフォンで撮影して拡大したりすると読みやすくなります。印字が欠けているなど、どうしても判別できない場合は推測しないでください。

「0.25だけの違いだから大丈夫」「AXの近い数字を選んでおこう」と自己判断で変更せず、眼科や販売店へ確認することが大切です。返品・交換の条件は販売店によって異なるため、使って確かめる前に相談しましょう。

パッケージの数値が同じなら、別の製品を選んでもいい?

同じPWR・BC・DIAでも、メーカーや製品が違えば素材やレンズの設計は異なります。数値を読むことは、指定された製品を間違えずに確認するために役立ちますが、自分に合う新しい製品を決める検査の代わりにはなりません。

箱の数値は、眼科で確認した製品とセットで考える

「BCが同じだからフィットするはず」とは限りません。レンズを変更するときは、眼科で実際の装用状態や見え方を確認してもらいましょう。

また、古い箱に載っている度数が、今の目にも合っているとは限りません。いつもの製品を買い足す場合も、指示された定期検査を受け、見えにくさや違和感があれば相談してください。

参考サイト:アキュビュー「初めてのコンタクトレンズの作り方・買い方」

メガネの処方内容を、そのまま入力しない

メガネとコンタクトレンズでは、レンズから目までの距離が異なります。そのため、同じ目でも必要な度数が同じとは限りません。BCやDIAなど、メガネにはない確認項目もあります。

メガネの処方箋しか手元にない場合は、その数値からコンタクトレンズを自己判断で注文せず、眼科でコンタクトレンズ用の検査・処方を受けましょう。使い始めて痛みや充血、見え方の異常が出たときも、数値だけの問題と決めつけず、装用を中止して眼科に相談してください。

まとめ

コンタクトレンズの箱や個包装には、PWR・BC・DIAなどの規格に加え、使用期限やLOTといった大切な情報が記載されています。まず項目名を見てから数字を読み、製品名と左右それぞれの処方内容を照らし合わせましょう。

乱視用ではCYL・AX、遠近両用ではADDも確認が必要です。また、未開封の使用期限と開封後の交換期間は別なので、どちらも守って使うことが大切です。

数値の意味がわかっても、別の製品への変更や度数の調整を自分だけで決めるのは避けてください。パッケージは、眼科で確認したレンズを間違えずに使うための手がかり。購入前と装用前の小さな確認を、毎日の習慣にしていきましょう。

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