コンタクトレンズとは?仕組み・種類・使い始め方を初心者向けに解説

「コンタクトレンズを使ってみたいけれど、目につけるのは少し怖い」「種類やお手入れのことがよくわからない」。初めて使う前には、いろいろな疑問が浮かびますよね。

コンタクトレンズは、目の表面に乗せて見え方を補う小さなレンズです。メガネのフレームを気にせず過ごせる便利さがある一方、目に直接触れるため、検査を受けて自分に合うものを選び、正しく扱うことが欠かせません。

この記事では、見える仕組みから種類、使い始めるまでの流れ、毎日の注意点までを順に紹介します。商品を選ぶ前に、まずはコンタクトレンズがどのようなものかを知っておきましょう。

コンタクトレンズとは、目の表面に乗せて見え方を補うレンズ

コンタクトレンズを使ったことがない方にとって、「小さなレンズをつけるだけで、なぜ見えるの?」というのは気になるところです。基本となるのは、目に入る光のピントを合わせる働きです。

光の曲がり方を調整してピントを合わせる

私たちは、目に入った光が角膜や水晶体を通り、目の奥の網膜に像を結ぶことで、ものを見ています。近視・遠視・乱視などでは、このピントがうまく合わず、遠くの文字やものの輪郭がぼやけます。

コンタクトレンズは、黒目の表面にある透明な角膜の上に、涙を介して乗るレンズです。光の曲がり方を調整し、網膜にピントが合うように見え方を補います。目の上に小さなレンズを重ねて、ピントを調整するイメージです。

ただし、通常の視力補正用コンタクトで見えるようになることと、近視などが治ることは別です。外せば基本的には元の見え方に戻ります。「つけていれば裸眼視力が回復する道具」ではありません。

度なしのカラコンも、目に触れる医療機器

視力を補うレンズのほかに、瞳の色や輪郭の印象を変えるカラー・サークルレンズもあります。度あり・度なしのどちらも、目に直接つけることに変わりはありません。

コンタクトレンズは、適切な管理が必要な「高度管理医療機器」です。度数が入っていないから安全に自己判断できる、というものではなく、カラコンを使いたい場合も眼科で目の状態やレンズの適合を確認します。

通販などで購入できることと、診察を受けずに自分に合う製品を選べることは同じではありません。初めて使うときは、買う前に眼科へ相談しましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズについて」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「購入するには」

メガネとは何が違う?便利な点と気をつけたい点

コンタクトレンズとメガネは、どちらも見え方を補うためのものです。優劣をつけるより、日常のどの場面で使いやすいかを考えると、違いがわかりやすくなります。

見た目・視野・扱い方に違いがある

コンタクトレンズにはフレームがなく、視線を動かしたときもレンズが目とともに動きます。メガネのずれやくもりが気になる場面で、使いやすさを感じることがあります。

一方、つけ外しやレンズの管理は自分で行う必要があります。主な違いを整理してみましょう。

比較する点コンタクトレンズメガネ
見た目フレームを使わず、素顔の印象を保ちやすいフレームを含めて顔の印象を変えられる
視野・くもりフレームのない視野が得られ、湯気などでメガネのようにはくもらないフレームやレンズの範囲があり、温度差などでくもることがある
つけ外し清潔な手で行い、練習が必要手軽にかけ外ししやすい
毎日の管理交換期間・装用時間を守り、種類に応じたケアを行うレンズの汚れを落とし、フレームのかけ具合を整える
目の調子が悪いとき装用を休む必要があるコンタクトを外したときの視力補正に使える

ソフトレンズは比較的外れにくく、スポーツで選ばれることもあります。ただし、どの競技でもつけたままでよいわけではありません。水泳など水が目に入る場面では外す必要があり、競技に合った保護具も別に考えます。

コンタクトを使い始めてもメガネは必要

コンタクトに慣れたらメガネはいらない、と思うかもしれません。しかし、目の調子が悪い日や、レンズを外して過ごす時間のために、度数の合ったメガネを用意しておくことが大切です。

外出先で違和感が出たときも、メガネがあれば無理に装用を続けずに済みます。どちらか一方へ完全に切り替えるのではなく、その日の目の状態や使う場面に合わせて併用することを考えましょう。

参考サイト:メニコン「よくあるご質問(はじめての方へ)」

主な種類は「素材」「交換期間」「機能」で分かれる

コンタクトにはたくさんの商品名がありますが、最初は名前をすべて覚える必要はありません。何が違うのかを大まかに知っておくと、眼科での説明を理解しやすくなります。

素材や硬さで分けると、ハードとソフトがあります。ハードは硬い素材で、初めは異物感が出やすい傾向があります。ソフトは水分を含む柔らかい素材で、比較的なじみやすい傾向がありますが、どちらが合うかは目の状態によって異なります。

交換期間も違います。1dayは使うたびに新しいレンズを開封し、一度外したら捨てるタイプです。2weekや1monthは、決められた期間内にケアをしながら使い、期限が来たら新しいものへ交換します。2weekだから2週間つけっぱなしでよい、という意味ではありません。

さらに、近視用・遠視用・乱視用・遠近両用など、見え方を補う機能にも違いがあります。「ソフト」と「乱視用」は別々の選択肢ではなく、乱視用のソフトレンズという組み合わせもあります。

種類ごとの特徴を比べたい方は、コンタクトレンズの種類と違いをご覧ください。

初めてのコンタクトレンズは眼科で相談することから

「メガネの度数がわかれば、そのまま買えるのでは?」と思う方もいるかもしれません。コンタクトは、度数だけでなく、目に合う形や動き、目の健康状態を確認して処方するものです。

見え方と目へのフィットを一緒に調べる

眼科では、視力や屈折の状態、角膜の形、涙などを確認します。そのうえで候補のレンズを試し、実際につけたときに見やすいか、目の上で適切に動いているかを調べます。

同じ裸眼視力の人でも、同じレンズが合うとは限りません。人気や価格だけを手がかりにせず、「学校で毎日使いたい」「運動のときだけ使いたい」など、希望する使い方を伝えて相談しましょう。

一般的には、次のような流れで使い始めます。

  1. コンタクトレンズを初めて使いたいことを伝えて受診する
  2. 目の検査を受け、使用できる状態か、どの補正が必要かを確認する
  3. 候補のレンズを試し、見え方・位置・動き・つけ心地を確かめる
  4. つけ外しと、使用する製品に合ったケアを練習する
  5. 装用時間や交換日、次回の検査時期を確認して使い始める

診察や練習にかかる時間は人によって異なり、その日に必ず持ち帰れるとは限りません。予約や持ち物、費用の考え方は、初めてコンタクトレンズを作るときの流れで詳しく紹介しています。

つけ外しが怖いときは、無理に急がなくてよい

目にレンズを近づけることが怖かったり、まばたきでうまく入れられなかったりするのは、初めての方によくある不安です。つけ外しの方法はレンズの種類によっても異なるため、眼科で教わりながら練習します。

「何回で必ずできる」という基準はありません。自分で外せることも大切なので、つける練習だけで終わらせず、困ったときの対応まで確認しましょう。自宅で長時間格闘したり、爪や道具で無理につまんだりしないでください。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「購入するには」

毎日の使い方とお手入れで押さえたい基本

使い始めてからは、眼科で確認したルールを日々続けることが大切です。難しいことを一度に覚えるより、つける前・使っている間・外した後に分けて考えると整理しやすくなります。

つける前から外した後までの習慣を整える

種類によってケア方法は異なりますが、手を清潔にし、目やレンズに異常がないか確かめることは共通です。

タイミング確認・実行すること
つける前石けんで手を洗って清潔なもので拭き、目の充血やレンズの傷・汚れを確認する
使っている間指示された装用時間を守り、痛みやかすみがあるときは無理をしない
外した後1dayは捨てる。再使用するレンズは指定の洗浄・消毒・保存を行う
交換日・検査日開封日を記録して交換期間を守り、指示された定期検査を受ける

1dayはレンズの洗浄・保存が不要ですが、手洗いや目の状態の確認は必要です。一度外したものを洗って保存し、翌日また使うことはできません。

2weekなどの交換期間は、装用した回数を足して数えるものではありません。使わない日があっても開封後の期間で交換し、装用時間も勝手に延ばさないようにしましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

自己流のお手入れや、つけたまま眠ることは避ける

慣れてくると、忙しい日ほどケアを省きたくなるかもしれません。次のような使い方をしていないか、日頃から確認してください。

  • 古い保存液を残して、新しい液をつぎ足す
  • ケースの洗浄・乾燥や、定期的な交換を省く
  • ソフトレンズを水道水で洗ったり、水に入れて保存したりする
  • 一度外した1dayや、交換期間を過ぎたレンズを再使用する
  • 他人のレンズを借りたり、貸したりする
  • 眼科医の許可なくレンズをつけたまま眠る

ハードレンズは、水ですすぐ工程を含むケアもあります。ソフトと同じだと考えず、レンズとケア用品の説明書どおりに扱います。水だけで洗浄液や保存液を代用してよい、ということではありません。

毎晩外す終日装用のレンズは、昼寝や仮眠のときも外します。入浴・シャワー・水泳の前にも外すなど、水との接触を避けることが大切です。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「レンズケアについて」
参考サイト:CDC「Healthy Habits: Keeping Water Away from Contact Lenses」

こすり洗いやケースの扱いを具体的に確認したい方は、コンタクトレンズの正しい洗浄方法をご覧ください。

痛い・ゴロゴロする・かすむときは、使い続けず相談を

装用中の違和感には、レンズの汚れや裏表の間違い、乾燥など、さまざまな原因が考えられます。ただし、症状だけで原因を決めることはできません。レンズを替えれば解決するとは限らず、目に傷や炎症がある場合もあります。

痛み、充血、まぶしさ、目やに、かすみなどが出たら、まずレンズを外して眼科に相談してください。強い痛みや急な視力低下がある場合は、早めの受診が必要です。「初めてだから我慢すれば慣れる」と考えて装用を続けないようにしましょう。

また、自分では調子がよいと感じていても、目やレンズの状態に変化が起きていることがあります。異常があるときだけでなく、指示された時期の定期検査も大切です。

起こり得るトラブルと予防については、コンタクトレンズの主なリスクと眼障害で詳しく解説しています。

まとめ

コンタクトレンズは、角膜の上で光の曲がり方を調整し、見え方を補う医療機器です。メガネのフレームやくもりを気にせず使える便利さがありますが、目に直接触れるため、検査と正しい扱いが欠かせません。

初めての方は、まず眼科で使いたい場面や不安を伝え、自分の目に合うレンズを相談しましょう。つけ外しやケアは、教わりながら少しずつ身につければ大丈夫です。

使い始めた後は、装用時間・交換期間・お手入れのルールを守り、定期検査を続けることが大切です。度数の合ったメガネも用意し、痛みやかすみがある日は無理に使わず、目の状態を優先してください。

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