スポーツのときだけコンタクトレンズを使うには?選び方と注意点

「普段はメガネで困らないけれど、スポーツのときだけコンタクトレンズにしたい」と考える方もいるでしょう。汗でメガネがずれたり、フレームが気になったりすると、運動に集中しづらいことがあります。

スポーツのときだけコンタクトレンズを使うことは可能です。ただし、たまに使う場合も眼科で検査・処方を受け、目の状態と競技に合ったレンズを選ぶ必要があります。装着の練習や衛生管理に加え、競技に応じた保護具と、途中で外した場合のメガネも用意しておきましょう。

この記事では、スポーツ時だけ使うメリット、交換方式の選び方、初めて使う日の準備、運動前後の注意点を解説します。

スポーツのときだけコンタクトレンズを使ってもよい?

毎日コンタクトレンズに切り替える必要はありません。日常生活はメガネ、運動するときはコンタクトレンズという使い分けもできます。大切なのは、使用回数の少なさで安全性を判断せず、自分の目と使い方に合う処方を受けることです。

週末だけの使用でも、最初は眼科で相談する

コンタクトレンズは目に直接のせる医療機器です。度数が合っているだけでは十分ではなく、角膜の形、涙の状態、目の病気の有無、レンズの動きなども確認します。メガネの度数や家族が使っている製品を参考に、自分で選ぶことは避けましょう。

受診時には「週末のテニスで使いたい」「部活動の練習中だけ使いたい」など、具体的な目的を伝えると相談しやすくなります。屋内か屋外か、練習の長さ、遠征や移動も含めて何時間つける予定かを整理しておくとよいでしょう。

すでに別のコンタクトレンズを使っている方も、スポーツ用に製品を変えるときは眼科へ相談してください。同じ度数でも、製品が違えば装用状態まで同じになるとは限りません。

参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「購入するには」

メガネのずれやフレームを気にせず動きやすい

コンタクトレンズにはメガネのフレームがなく、視線を動かしたときも周囲を見渡しやすいという利点があります。メガネのレンズが曇ることや、汗で鼻当てが滑ることを気にせずにすむ点も、スポーツで選ばれる理由です。

ただし、コンタクトレンズ自体のずれや乾燥が起こらないわけではありません。見やすさや装用感には個人差があり、「使えば競技成績が上がる」「どんな天候でも視界が安定する」とは言い切れません。練習の段階で、見え方と使い心地を確かめておきましょう。

参考サイト:米国国立眼研究所(NEI)「Contact Lenses」

スポーツ時だけ使うレンズはどう選ぶ?

ときどき使う場合は、見え方やフィットに加え、使わない日の管理まで考えて選ぶことが大切です。ソフト・ハードという材質の違いと、ワンデー・2週間交換といった交換方式は、別々の観点として確認しましょう。

ソフトレンズを候補に、目の状態と競技に合わせる

一般にソフトレンズはハードレンズよりずれにくく、スポーツで使う際の候補になります。柔らかいため、初めてでも装用感に慣れやすい傾向がありますが、誰にでも同じレンズが合うわけではありません。

乱視の状態などによっては、ハードレンズが見え方の面で適していることもあります。普段ハードレンズを使っている方が、運動の日だけ市販のソフトレンズに自己判断で切り替えることは避け、競技中のずれや見え方について相談しましょう。

含水率や酸素透過性などの数値だけで、スポーツへの向き不向きを決めることもできません。「酸素を通しやすいから長時間つけてもよい」と考えず、実際に装用した状態を確認してもらうことが大切です。

参考サイト:日本眼科医会「子どものコンタクトレンズQ&A」

使用日が少ない場合はワンデーも選択肢になる

ワンデーは、使うたびに新しいレンズを開封し、外したら捨てる方式です。使用後の洗浄・消毒や、次の練習までのレンズ保管が不要なため、週末だけなど使用日が限られる方にも管理しやすい選択肢です。

一方、2週間交換などの再使用するレンズは、決められた期間内でも適切なケアが必要です。スポーツの頻度だけでなく、手入れを続けられるかも含めて比べてみましょう。

比較する点ワンデー2週間交換などの再使用するレンズ
使用後の扱い一度外したら捨てる製品に合った洗浄・消毒・保存を行う
使用日が空く場合次回は未開封の新しいレンズを使う保存方法や再装用前のケアも確認する
交換時期の考え方短時間しか使わなくても再使用しない2週間交換は、使った日数ではなく開封から2週間で交換する

たとえば、週1回だけ使う2週間交換レンズを「合計14回使える」と考えてはいけません。また、ワンデーを午前の練習後に外した場合、午後も同じレンズをつけ直すことはできません。

費用を比較するときは、箱の値段だけでなく、使用する日数と必要なケア用品も含めて考えます。たまに使うなら必ず安くなるとは限らないため、処方された候補の範囲で、無理なく管理できる方法を選びましょう。

参考サイト:メニコン「使い捨てコンタクトレンズの種類と交換時期」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」

初めて使う日は、試合前に準備と練習をしておこう

眼科でレンズが決まったら、つけ外しと日常の管理を練習します。大会当日に初めて使うと、装着に時間がかかったり、外す必要がある場面で困ったりしかねません。受診から練習まで余裕を持って準備しましょう。

装着だけでなく、外すところまで練習する

初回は眼科で取扱指導を受け、自分でつけ外しできることを確認します。その後の装用時間や慣らし方は、眼科からの指示に従ってください。慣れるまでの日数や最初から使える時間を、全員一律には決められません。

本番までの準備は、次の順序で進めると確認漏れを減らせます。

  1. 眼科で競技・頻度・装用予定時間を伝え、検査と処方を受ける。
  2. 手洗い、レンズの確認、装着、取り外し、必要なケアを教わる。
  3. 指示された装用スケジュールで、普段の環境での見え方を確かめる。
  4. 練習時にも試し、視線を動かしたときの見え方や保護具との相性を確認する。
  5. ずれや違和感があれば、本番まで我慢せず眼科に相談する。

練習が長引く日も、装用時間には移動や待ち時間を含めます。「運動は2時間だから」と、朝から夜までつけ続ける予定を見落とさないようにしましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「購入するには」

予備のメガネと、清潔に扱える持ち物をそろえる

外出先で外さなければならなくなったとき、予備レンズだけでは対応できません。目に症状がある場合は新しいレンズにも替えず、装用を中止する必要があるためです。現在の見え方に合うメガネを持っていきましょう。

持ち物は、レンズの種類に応じて次のように用意します。

  • 度数の合うメガネと、破損を防ぐメガネケース
  • 処方に合った未開封の予備レンズ
  • 再使用する場合に必要な、指定のケア用品と清潔なレンズケース
  • 手洗い後に手を乾かせる清潔なタオルなど
  • 競技に適した保護眼鏡・スポーツ用ゴーグルなど

予備レンズは外箱・個包装の使用期限や破損も確認してください。会場のどこで手を洗えるか、どこで落ち着いて外せるかを調べておくと、急なトラブルにも対応しやすくなります。

参考サイト:CDC「Preventing Eye Infections When Wearing Contacts」

コンタクトレンズとは別に、競技に合う保護具が必要

コンタクトレンズは視力を補正するもので、ボールや指などの衝撃から目を守るものではありません。「メガネを外したから目のけがは心配ない」と考えず、競技に応じた保護具を検討しましょう。

視力補正と目の保護を分けて考える

普段のメガネやサングラスも、競技用の保護具と同じ役割を果たすとは限りません。選ぶときは、単に「スポーツ用」という表示だけでなく、目的の競技に対応しているか、顔に適切にフィットするかを確認します。

用具主な役割スポーツで確認すること
コンタクトレンズ視力を補正する衝撃から目を守る機能はないため、必要な保護具を別に用意する
普段のメガネ・サングラス視力補正やまぶしさ対策など競技中の衝撃に対応した保護具として使えるとは限らない
競技に対応した保護眼鏡・ゴーグル競技で想定される危険から目を保護する競技への適合、フィット、必要な視力補正の方法を確認する

度付きの保護具を選べる場合もあります。コンタクトレンズを使う方法だけに絞らず、競技のルールや施設の条件を確認したうえで、眼科や用具の専門店などに相談しましょう。

参考サイト:米国国立眼研究所(NEI)「Sports and Your Eyes」

水に入る運動や移動時は、別の対策も確認する

水泳やシャワーの前にはコンタクトレンズを外します。水に含まれる微生物への接触を避けるためで、ワンデーでも水の中で使用してよいわけではありません。

水中での見え方の確保については、プールでコンタクトレンズを使うリスクと対策ダイビング時の視力補正と注意点で詳しく解説しています。また、バイクで会場まで移動する方は、バイクに乗るときのコンタクトレンズの注意点も確認しておきましょう。

参考サイト:CDC「Preventing Eye Infections When Wearing Contacts」

運動前後の衛生管理と、使用を中止する目安

たまにしか使わなくても、衛生管理を省略できるわけではありません。使用する日の目の状態を確認し、運動中に問題が起きたときは、続けることよりも目の状態の確認を優先しましょう。

手を洗って乾かし、決められた方法で扱う

つけ外しの前には石けんで手を洗い、清潔なタオルなどで十分に乾かします。練習でボールや地面に触れた手で、レンズを直そうとしないでください。目の周りの汗を拭くときも、目をこすらないようにします。

ソフトコンタクトレンズを、水道水や飲料水で洗ったり保存したりしてはいけません。再使用するレンズには指定されたケア用品を使い、洗浄・消毒・保存やケースの手入れは、レンズとケア用品それぞれの説明書に従います。ハードレンズはケア方法が異なるため、ソフトの手順をそのまま当てはめず確認しましょう。

運動が終わったら、指示された装用時間内に外します。ワンデーは捨て、再使用するレンズは必要なケアを行ってください。疲れて帰りの車内で眠る予定がある場合などは、先に外せるよう準備しておくことも大切です。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法について」
参考サイト:CDC「Preventing Eye Infections When Wearing Contacts」

痛み・充血・見えにくさがあれば外して受診する

装用中に痛み、充血、異物感、急なかすみ、強いまぶしさなどが出た場合は、運動を中断してレンズを外し、早急に眼科へ相談してください。「汗やほこりのせいだろう」と決めつけて、新しいレンズに交換して続けることは避けましょう。

目をぶつけた後に痛みや見え方の変化がある場合も、競技を続けず速やかに受診します。レンズが外せない場合は無理に引っ張らず、そのことも医療機関に伝えてください。

また、花粉症などでアレルギー性結膜炎が起きている間は、基本的にコンタクトレンズの装用を中止します。ワンデーへ替えれば使えるとは判断せず、治療と再開時期を眼科で相談しましょう。症状がない日が続いていても、使用頻度にかかわらず、指示された定期検査は受けてください。

参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ関連情報」
参考サイト:日本眼科医会「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症」

まとめ

スポーツのときだけコンタクトレンズを使うことは可能です。普段のメガネと使い分ける場合も、眼科で競技や使用頻度を伝え、見え方・フィット・管理方法に合うレンズを選びましょう。

ワンデーは使用後のケアが不要ですが、一度外したものは再使用できません。2週間交換も使用回数で期間を延ばさず、交換時期を守ることが大切です。本番前につけ外しと練習中の見え方を確認し、予備のメガネや競技に合う保護具を準備してください。

手洗いと乾燥を習慣にし、痛みや充血、見えにくさがあれば外して早急に眼科へ相談しましょう。目の状態に合わせて無理なく使うことが、スポーツを続けるうえでも大切です。

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