コンタクトレンズをつけたままお風呂・シャワーはNG?入ってしまったときの対処

「コンタクトレンズを外すと浴室が見えにくい」「シャワーだけなら、つけたままでもよいのかな」と迷うことはありませんか。帰宅後、外し忘れてお風呂に入ってしまうこともあるかもしれません。

コンタクトレンズは、お風呂やシャワーの前に外すのが基本です。水道水も無菌ではなく、装用中の目に水が触れると感染症などのリスクがあります。ワンデーやハードレンズも例外にはなりません。

すでにつけたまま入ってしまった場合は、慌てて目をこすらず、手を洗って十分に乾かしてからレンズを外しましょう。この記事では、入浴時に外したい理由、水に触れた後のケア、受診を急ぎたい症状を説明します。シャンプーなどが目に入った場合は、レンズを外すのに手間取って洗眼を遅らせないことも大切です。

お風呂・シャワーでは、コンタクトレンズを外す

湯船に顔をつけなければよい、短時間ならよい、という条件で考えるよりも、浴室に入る前に外す習慣をつくるほうが実行しやすくなります。入浴の形やレンズの種類によって、外す原則が変わるわけではありません。

シャワーだけ・目を閉じた洗顔も例外にしない

シャワーや洗髪では、意図しなくても水が顔へ流れてきます。目を閉じる、タオルで覆うといった工夫を、レンズをつけたままでよい根拠にはしないでください。CDCは、水泳だけでなくシャワーや温水浴の前にもレンズを外すよう勧めています。

入浴の場面ごとの考え方を、次の表にまとめました。「どのくらいなら平気か」を試すのではなく、外してから入れる準備をしましょう。

入浴の場面気になりやすいこと基本の対応
自宅のお風呂・シャワー水道水なら問題ないのでは?洗顔・洗髪の前にレンズを外す
短時間のシャワーすぐ終わるなら外さなくてよい?時間の短さを安全の目安にしない
温泉・銭湯・大浴場外出先で外す場所や用品がない入浴前に扱える場所とケア用品を用意する
目を閉じる・ゴーグルを使う水を防げれば装用できる?レンズを外す代わりの方法にはしない

温泉や銭湯でも対応は同じです。「自宅より何倍危険」といった比較ではなく、装用中の目に水を触れさせないことを優先してください。プールについてはコンタクトレンズとプールの注意点、サウナについてはサウナでの乾燥・水濡れ対策で詳しく説明しています。

参考サイト:CDC|コンタクトレンズを水から遠ざけるための習慣

ワンデー・ソフト・ハード・カラコンも外す

ワンデーは一度使ったレンズを捨てられますが、捨てるまでの間に目が水に触れることを防げるわけではありません。「入浴後に捨てるから」「新品をつけたばかりだから」という理由で、入浴に適したレンズになるわけではないのです。

ハードレンズも、水との接触による感染の問題から切り離して考えることはできません。吸水性の違いだけで安全性を判断せず、カラーコンタクトレンズを含め、入浴前に外してください。

なお、ワンデーを入浴前に外した場合、その日のうちでも同じレンズをつけ直すことはできません。入浴後に予定がある日は、メガネで過ごせるか、必要な予備があるかを事前に考えておくと困りにくくなります。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|コンタクトレンズの使用方法について

水に触れると、目やレンズにどんな影響がある?

入浴時に避けたいのは、レンズがなくなることや視界が曇ることだけではありません。目の表面の傷や感染症につながる場合があるため、水に触れたまま装用を続けないことが大切です。

水道水にも微生物が存在する

飲用や手洗いに使う水道水でも、無菌ではありません。水にはさまざまな微生物が存在し、なかでもアカントアメーバは角膜(黒目の表面)に感染して、角膜炎を起こすことがあります。

アカントアメーバ角膜炎はまれな病気ですが、強い痛みや見えにくさを伴い、重症化すると視力に深刻な影響を残すことがあります。一方、水がかかったから必ず感染したと決まるわけでもありません。怖がって目を何度も触るより、レンズを外して適切に扱い、異常があれば受診することが重要です。

参考サイト:CDC|アカントアメーバ角膜炎

ソフトレンズの変形や張り付きにも注意する

CDCは、水に触れることでソフトレンズの形が変わったり、膨らんだり、目に張り付いたりすることがあると説明しています。その状態で無理に外すと、角膜を傷つけるおそれがあります。

「お風呂の湯気でレンズが溶ける」と考える必要はありません。水に触れたこと、レンズの状態、目の症状を分けて確認しましょう。かすみや異物感があるときに、原因を湯気や汚れだけと決めつけて、レンズを入れたまま様子を見ることは避けてください。

参考サイト:CDC|水がソフトコンタクトレンズに与える影響

つけたまま入ってしまったときの対処

外し忘れに気づいたら、そのまま洗顔や洗髪を続けず、レンズを外せる場所へ移りましょう。水だけが触れた場合と、シャンプーなどの製品が目に入った場合では、最初に行う対応が異なります。

水が触れた場合は、清潔な手でできるだけ早く外す

お湯やシャワーの水がレンズに触れた場合は、次の順番を目安に対応します。見えにくい状態で慌てて移動せず、必要なら周囲の人に手助けを頼んでください。

  1. 目をこすらず、レンズを扱える落ち着いた場所へ移る。
  2. 石けんで手を洗い、清潔なタオルなどで手の水分を十分に拭き取る。
  3. 普段教わった方法で、できるだけ早くレンズを外す。
  4. ワンデーは廃棄し、再使用レンズは指定のケアを確認する。
  5. メガネに替え、痛み・充血・かすみなどがあれば再装用せず眼科へ相談する。

手を洗うことと、レンズを水で洗うことは別です。手洗いは必要ですが、ソフトレンズを水道水で洗い直したり、レンズを飲み水に入れて保存したりしてはいけません。ハードレンズも指定のケア方法に従い、ケア用品が手元にない場合に水で代用しないでください。

参考サイト:CDC|水に触れたコンタクトレンズへの対応
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|レンズを取り扱うときの注意

張り付いて外れないときは、無理に引っ張らない

レンズが動かず外しにくいときは、爪を立てたり、何度も強くつまんだりしないでください。装用中に使えることを確認した人工涙液などで潤し、レンズが動くようになってから、いつもの方法でゆっくり外します。点眼薬は使用中のレンズへの適合と用法・用量を確認しましょう。

潤しても外れない、痛みがある、レンズが破れたかもしれないといった場合は、自力で取り出そうと繰り返さず眼科へ相談してください。外れないまま眠って、翌朝まで待つことも避けましょう。

参考サイト:メニコン|コンタクトレンズが取れないときの対応方法

シャンプーや洗顔料が目に入った場合は、まず洗い流す

シャンプーなどの製品が目に入ったときの応急処置は、普段の「レンズを水で洗わない」というルールとは分けて考えます。目をこすらず、すぐに流水で静かに十分洗い流してください。目薬を数滴さすだけでは、十分な洗浄にはなりません。

花王は、洗眼をすぐに始めることを優先し、コンタクトレンズを無理に外さず洗浄を始め、その後すぐ外せるなら外して再び洗眼するよう案内しています。取り外しに手間取って、目に入った製品を流すのが遅れないようにしましょう。

洗い流す時間や受診について製品の表示に指示がある場合は、それに従います。洗眼後も刺激・痛み・かすみ・異物感が残る場合や、レンズが外れない場合は、使用した製品を持参して眼科を受診してください。

参考サイト:花王|製品が目に入った場合の目の洗い方

水に触れたレンズは、外した後どうする?

レンズを外せたら、すぐに同じものをつけ直さないでください。使い捨てか再使用型かによって扱いが変わり、再使用型でも洗浄と消毒を同じ意味にはできません。

ワンデーは廃棄、再使用型は製品別に対応する

CDCは、水に触れたレンズはできるだけ早く外し、廃棄するか、再装用前に洗浄して一晩消毒するよう案内しています。ただし、使える薬液やケア方法はレンズによって異なります。

レンズの種類外した後の対応避けたい扱い
ワンデー廃棄する洗って同じレンズを再使用する
2週間・1か月交換などの再使用ソフト指定の洗浄・消毒を行い、再装用を急がないすすぐだけ、短時間つけ置くだけで戻す
ハードレンズに指定されたケア方法で対応し、不明なら眼科やメーカーへ確認ソフト用の消毒方法を自己判断で流用する

この表は、水に触れたレンズの扱いを整理したものです。目に異常がある場合は、新品への交換や消毒が済んだかどうかにかかわらず、装用を中止して眼科へ相談してください。

ハードレンズの通常のケアには、製品によってすすぎ水の指定がある場合もあります。だからといって、入浴中の装用や水に入れたままの保存が認められるわけではありません。使っている製品の説明書に沿って確認しましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|レンズケアの方法
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|ソフト・ハードのケア用品
参考サイト:CDC|レンズの洗浄・消毒・保存

保存液に入れただけで、消毒できたとは限らない

洗浄は表面の付着物などを取り除く作業で、消毒とは役割が違います。生理食塩水にも消毒作用はありません。「液に浸したから大丈夫」と考えず、使っているケア用品が何のためのものかを確認してください。

再使用ソフトレンズでは、指定の手順と必要な消毒時間を守り、古い液への継ぎ足しも避けます。過酸化水素タイプでは専用ケースや中和が必要なため、自己判断で別のケースに替えたり、未中和の液を目へ入れたりしないでください。

ケアを行うのは感染リスクを下げるためであり、水に触れる前の状態に必ず戻せるという保証ではありません。レンズに異常がある、ケア方法が分からない場合は、装用を再開する前に確認しましょう。

参考サイト:CDC|洗浄と消毒の違い・ケア用品の注意点

痛み・充血・見えにくさがあるときは眼科へ

入浴後の違和感を「お湯がしみただけ」と決めつけることはできません。レンズを外しても異常がある場合はもちろん、装用中に異常を感じた時点で使用を中止し、早急に眼科へ相談してください。

受診を急ぎたい症状

特に、次のような症状はそのまま様子を見続けないことが大切です。病名は症状だけでは判断できないため、自己判断で治療薬を選ばず診察を受けましょう。

  • 目の痛み、強い異物感がある。
  • 目が赤い、充血が続いている。
  • かすむ、急に見えにくくなった。
  • 光がまぶしく、目を開けにくい。
  • 涙がいつもより多く出る。

強い痛みや急な見え方の変化がある場合は、夜間・休日でも受診できる医療機関へ速やかに相談してください。新品のレンズに替えて痛みが和らいだとしても、それだけで目の問題が解決したとは判断できません。

参考サイト:日本眼科医会|コンタクトレンズ使用中の異常と受診
参考サイト:CDC|アカントアメーバ角膜炎の症状

受診時には、水に触れた状況も伝える

眼科では、いつ入浴したか、レンズをつけていたか、何が目に入ったか、いつからどんな症状があるかを伝えましょう。レンズの種類や、その後に行った洗浄・消毒、使用した目薬も説明できると役立ちます。

入浴直後に症状がなくても、後から痛みや充血、かすみが出た場合は受診してください。「昨日のことだから関係ない」と省かず、水との接触を伝えるようにします。主な眼障害については、コンタクトレンズで起こる目の病気と受診目安も参考にしてください。

外し忘れを防ぐ準備と、見えにくいときの工夫

「外したほうがよい」と分かっていても、裸眼で足元が見えにくいと困ります。無理に我慢して入浴するのではなく、見え方を補う方法とレンズを外す場所を、入浴前に決めておきましょう。

メガネは、入浴に対応した製品か確認する

浴室で視力補助が必要なら、入浴での使用に対応したメガネについて眼鏡店へ相談する方法があります。一般的なメガネは熱や水濡れでレンズ・フレームを傷めることがあり、普段のメガネをそのままお風呂用にできるとは限りません。

入浴対応の製品でも、使用できる環境やお手入れは説明書で確認してください。温泉施設などでは持ち込みのルールも確かめます。足元や設備が確認しにくい場合は、家族や施設スタッフに手助けを頼むなど、無理のない方法を選びましょう。

参考サイト:JINS|メガネ・レンズの取扱説明書
参考サイト:JINS|お風呂でメガネを使用するときの注意点

入浴前に外す流れと、ケア用品の置き場所を決める

自宅では、浴室に入る前に手を洗い、レンズを外し、メガネへ替える流れを習慣にしてみてください。化粧を落とす人も、先にレンズを外しておくと、クレンジング中に触れることを避けやすくなります。

外出先では、レンズケースだけでなく指定のケア用品とメガネを持参します。浴槽の近くや水が飛び散る場所で外すのではなく、落ち着いて手洗い・取り外しができる場所を選びましょう。ケースがないことに気づいても、コップの水に保存するなどの代用はしないでください。

夜の入浴後、もうレンズを使う必要がなければ、そのままメガネで過ごすとつけ直しの手間も減らせます。翌日も、目の状態を確認してから装用する習慣を続けましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|取り扱い・化粧落とし・装用前の注意

まとめ

コンタクトレンズは、お風呂やシャワーの前に外すのが基本です。水道水も無菌ではなく、ワンデーやハード、カラコンであっても、つけたままの入浴は避けましょう。短時間や目を閉じた洗顔も、外す代わりにはなりません。

水が触れたときは、手を洗って十分に乾かし、できるだけ早くレンズを外します。ワンデーは廃棄し、再使用型は製品に合ったケアを行ってください。張り付いて取れないときは無理に引っ張らず、眼科へ相談します。

痛み・充血・見えにくさがあれば再装用せず、早急に受診しましょう。入浴に対応したメガネや必要なケア用品を準備し、入る前に外せる習慣をつくることが大切です。

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