飛行機でコンタクトレンズを使うときの乾燥対策と持ち物

「飛行機に乗るとコンタクトレンズが乾く」「機内で少し眠りたいけれど、つけたままでよいのかな」と迷うことはありませんか。移動中は普段と環境が違い、外したくなったときに洗面所へ行けるとも限りません。

飛行機では、乾燥への対策に加えて、眠る前や違和感が出たときにレンズを外せる準備が大切です。長距離便や夜行便なら、搭乗前からメガネで過ごす方法もあります。短い仮眠であっても、眼科医の指示なくレンズをつけたまま眠らないでください。

この記事では、機内で乾燥を感じやすい理由、メガネに替えるタイミング、目薬の使い方、手荷物に入れたいものを紹介します。痛みや見え方の変化がある場合の対応も、出発前に確認しておきましょう。

飛行機でコンタクトレンズが乾燥しやすいのはなぜ?

機内では、地上と同じようにレンズを使っていても、乾きや張り付き感が気になることがあります。空気の乾燥だけでなく、その日の装用時間や機内での過ごし方も振り返ってみましょう。

乾いた空気や顔に当たる風が気になりやすい

JALの案内では、長時間の飛行で機内の湿度が20%以下になることがあると説明されています。すべての便が同じ湿度ではありませんが、長い移動では乾燥を見込んだ準備が役立ちます。JALも、コンタクトレンズを使用する人には点眼やメガネの使用を案内しています。

ただし、目薬は回数を増やせばよいわけではありません。使用中のレンズに対応するものを選び、用法・用量を守ります。目の赤みや痛みを「機内だから仕方がない」と考えて、我慢する必要はありません。

参考サイト:JAL|出発前・機内の環境と乾燥への対処

飛行時間だけでなく、出発から到着後までの装用を考える

早朝に家でレンズをつけ、空港まで移動し、搭乗を待ってから飛行機に乗る場合、離陸時にはすでに数時間たっていることもあります。到着後の移動や観光まで含めると、普段より装用が長くなりがちです。

「フライトが短いから大丈夫」と一律には判断できません。装用時間はレンズや目の状態によって異なるため、眼科で指示された時間を守り、途中でメガネに替える予定も入れておきましょう。時差があっても、時計の日付が変わっただけで装用時間がリセットされるわけではありません。

普段から乾きやすい人は、旅行前に眼科で相談しておくと、当日の使い方を決めやすくなります。日常の乾燥については、コンタクトレンズとドライアイも参考にしてください。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|コンタクトレンズの使用方法について

機内でメガネに替えるタイミング

メガネは、レンズが使えなくなった場合だけでなく、移動中の過ごし方に合わせて選べる手段です。特に睡眠を予定している便では、眠くなる前に切り替えることを考えましょう。

短い仮眠でも、寝る前に外す

眼科医から連続装用の指示を受けている場合を除き、レンズをつけたまま眠ることは避けます。「機内食が来るまで少しだけ」「ワンデーだから」という理由で、寝たまま使えるようにはなりません。メニコンも、短時間の仮眠でも外すよう案内しています。

夜行便や、乗り継ぎまで含めて疲れそうな旅程なら、空港で余裕のあるうちにメガネへ替える方法があります。眠気が強くなってからでは、暗い機内で手元を確認しながらレンズを扱うのが負担になることもあります。

参考サイト:CDC|コンタクトレンズ使用時の感染予防
参考サイト:メニコン|コンタクトレンズが取れにくくなる原因と注意点

便の長さより、睡眠・目の状態・外せる環境で決める

機内での使い方は、次のように考えると準備しやすくなります。これは「この条件なら安全に何時間使える」という基準ではなく、メガネを使う場面を決めるための目安です。

移動中の状況準備・切り替えの考え方気をつけたいこと
眠る予定がある、うたた寝しそう搭乗前からメガネにすることを検討短い仮眠もつけたままにしない
起きて過ごし、普段の装用時間内に収まりそう指示された使い方を守り、メガネも携帯時間内でも違和感があれば装用を続けない
手洗いやレンズの取り外しに不安がある衛生的に扱える搭乗前の場所で外す座席で汚れた手のまま触らない
出発前から痛み・充血・かすみがあるレンズを中止し、早急に眼科へ相談予備の新品に替えるだけで済ませない

機内での装用が一律に禁止されているという話ではありません。自分の目の状態と予定に合わせ、途中で無理なく外せるかまで考えることが大切です。

参考サイト:日本眼科医会|コンタクトレンズ関連情報

機内でできる乾燥対策と目薬の使い方

起きている間にレンズを使う場合は、風の当たり方や画面を見る時間を調整しましょう。対策をしても症状が出るときは、目薬だけで乗り切ろうとせず、レンズを外す判断が必要です。

送風を避け、画面を見る時間に区切りをつける

送風口からの風が顔へ直接当たる場合は、風向きを調整します。映画やスマートフォンを見続けているときは、ときどき画面から目を離し、ゆっくりまばたきをする時間を取りましょう。見たい作品が続いていても、合間に休む予定を入れておくと実行しやすくなります。

米国国立眼研究所(NEI)は、ドライアイへの生活上の対策として、風や空調を避けること、画面を見る時間を抑えて休憩することなどを挙げています。機内でも、できる範囲で環境を調整してみてください。

のどが渇いたときの水分補給も大切ですが、水を飲めばレンズの乾燥や目の異常が解消するとは限りません。マスクやアイマスクも、レンズを外さずに眠るための代わりにはなりません。

参考サイト:NEI|Dry Eye

使っているレンズに対応した目薬を用意する

目薬は、箱や添付文書でコンタクトレンズ装用中に使用できるかを確かめます。ソフト・ハード・カラーなど、使用中のレンズが対象かどうかまで確認し、不明な場合は出発前に眼科医や薬剤師へ相談しましょう。普段処方されている点眼薬がある人は、その指示を優先します。

防腐剤が入っていないという理由だけで、回数を気にせず使えるわけではありません。1回量・1日の回数・開封後の扱いは、その製品の説明に従ってください。乾燥のたびに点眼して装用を延ばすのではなく、点眼が何度も必要になるならメガネへの切り替えを考えます。

友人や家族から目薬を借りることも避けましょう。旅行用の小さな容器へ自分で移し替えず、製品の容器のまま持参し、保管条件も確認しておきます。

参考サイト:参天製薬|目薬を使うときの注意事項

手荷物に入れたいものと、外したレンズの扱い

必要なものを用意していても、すべて預け荷物に入れると機内では使えません。レンズを外しても見える状態を保てるように、メガネを中心に荷物をまとめましょう。

取り出しやすい場所にまとめる持ち物

機内用の小さなポーチなどに、次のものを用意しておくと便利です。座席から取り出せる場所への収納は、航空会社や客室乗務員の案内に従ってください。

  • 度数の合うメガネとケース:レンズを外した後の移動にも使えるもの。
  • 普段使用している予備の未開封レンズ:紛失や破損に備え、左右や使用期限も確認。
  • 再使用レンズに指定されたケア用品と清潔なケース:いつものケアを行える組み合わせ。
  • 使用中のレンズに対応した目薬:元の容器のまま持ち、用法・用量を確認。
  • 清潔な手拭きや小さな鏡:手を洗って十分に乾かし、レンズの位置を確認するために準備。

予備のレンズは、目の異常があるときにも使い続けるためのものではありません。メガネの度数が古くて見えにくい場合は、出発前に見直しておくと、切り替えた後に困りにくくなります。

洗浄液や目薬の持ち込み条件は、利用する空港・航空会社で確認してください。国際線の液体物の扱いは、コンタクトレンズと洗浄液の機内持ち込みで詳しく説明しています。

参考サイト:CDC|予備のメガネとレンズケアの準備

ワンデーと再使用レンズでは、外した後が違う

眠る前に外す予定なら、その後にどう扱うかも決めておきましょう。機内だからといって、普段必要なケアを省略することはできません。

レンズの種類外した後の扱い到着後に使うときの注意
ワンデー一度外したものは再使用せず廃棄必要なら未開封の新品を使用。目の異常があるときは装用しない
2週間・1か月交換などの再使用ソフト指定の洗浄・すすぎ・消毒・保存を行う製品で決められた消毒時間などを省略しない
ハードレンズとケア用品に指定された方法で洗浄・保存ソフト用と同じケアでよいとは限らない

ワンデーを短時間しか使っていなくても、ケースにしまって後からつけ直すことはできません。再使用レンズも、空いたケースに一時的に入れるだけでは適切なケアになりません。移動中にケアが難しければ、メガネで過ごす時間を長めに取る方法があります。

ケア液の継ぎ足しや使い回し、別容器への詰め替えは避けてください。ソフトレンズを水道水や飲み水で洗ったり保存したりせず、ハードレンズも製品の指示に従います。機内でその方法を守れない場合は、自己流の代用をしないことが大切です。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|レンズケアの方法

手洗いから取り外しまで、落ち着いてできる場所を選ぶ

レンズに触れる前は石けんで手を洗い、清潔な手拭きなどで水分を十分に拭き取ります。機内では洗面所が混んだり、揺れで移動できなかったりすることもあるため、眠る予定があるなら搭乗前に済ませておくと慌てずに済みます。

暗い座席や揺れている最中に、無理に指を目へ近づけないでください。洗面台にレンズやケースを直接置かず、落としたレンズをそのまま戻すことも避けます。旅先での持ち物や日程全体の準備は、旅行中のコンタクトレンズの使い方も確認しておきましょう。

参考サイト:日本コンタクトレンズ協会|レンズを取り扱うときの注意

乾く・張り付く・痛むときはどうする?

乾燥したように感じても、症状だけで原因を判断することはできません。目をこすったり、レンズを無理に引きはがしたりせず、装用を中止する方向で対応しましょう。

違和感が出たときの行動

機内で気になる症状が出た場合は、次の順番を目安にしてください。強い痛みや急な見え方の変化があるときは、順番どおりに進めることにこだわらず、すぐに客室乗務員へ伝えます。

  1. 画面を見るのをやめ、顔への送風を避ける。
  2. レンズを外せる場所を確保し、石けんで手を洗って十分に乾かす。
  3. 普段教わった方法で外す。張り付いている場合は無理に引っ張らない。
  4. メガネに替え、外したレンズは種類に応じて廃棄または指定のケアを行う。
  5. 痛み・充血・かすみなどがあれば再装用せず、早急に眼科を受診するために相談する。

一度外して楽になっても、症状が繰り返される場合は診察を受けましょう。「到着後に予定があるから」と新品のレンズを入れて、受診を先送りにしないでください。

参考サイト:日本眼科医会|異常を感じたときの装用中止と受診

張り付いて外れないときは、力を加えない

乾いたレンズを強くつまんだり引っ張ったりすると、目を傷つけるおそれがあります。装用中に使えることを確認した人工涙液などで潤し、レンズが動くようになってから、普段の方法でゆっくり外します。爪や綿棒で取り出そうとすることは避けてください。

それでも外れない場合や、痛みがある場合は、自分で何度も取り外そうとせず眼科へ相談します。機内ですぐに受診できないときは客室乗務員に症状を伝え、到着後の受診も含めて支援を求めてください。

参考サイト:メニコン|コンタクトレンズが取れないときの対応方法

痛みや見えにくさを、乾燥だけと決めつけない

充血、痛み、視力の低下などは、コンタクトレンズの使用をやめて早急に眼科を受診したい症状です。目薬で赤みを抑えることだけを目標にしたり、手元にある別の治療薬を自己判断で使ったりしないでください。

搭乗前から症状があるなら、機内で様子を見る予定にせず、出発前に受診先へ相談しましょう。旅先でも受診できる場所や連絡先を控えておくと、異常が出たときに動きやすくなります。

参考サイト:日本眼科医会|コンタクトレンズ関連情報

まとめ

飛行機でコンタクトレンズを使うときは、乾燥対策に加え、眠る前や違和感が出たときに外せる準備が大切です。夜行便や長い移動では、搭乗前からメガネで過ごす方法も考えましょう。短い仮眠でも、眼科医の指示なくつけたまま眠らないでください。

機内では顔への送風を避け、画面を見る合間に休憩を入れます。目薬は使用中のレンズに対応したものを、決められた用法・用量で使いましょう。手荷物にはメガネと必要なケア用品をまとめ、ワンデーは一度外したら再使用しません。

痛みや充血、見えにくさがある場合は乾燥だけと決めつけず、レンズを中止して早急に眼科へ相談してください。

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