「サウナではコンタクトレンズを外したほうがいいの?」「外すと足元が見えにくくて不安」という方もいるでしょう。普段は問題なく使えていても、サウナでは乾燥による張り付きや、その前後のシャワー・水風呂での水濡れに注意が必要です。
サウナを利用するときは、入る前にレンズを外し、必要ならサウナで使える度付きメガネなどで見え方を確保しましょう。ワンデーに替えたり、先に目薬をさしたりするだけでは、これらの問題を避けられません。
ここでは、サウナでコンタクトレンズを外したい理由、施設へ行く前の準備、つけたまま入ってしまった場合の対処を説明します。
サウナでコンタクトレンズを外したい理由
気になるのは「熱でレンズが溶けないか」という点かもしれません。ただ、目への影響を考えるうえでは、レンズの素材だけでなく、乾きや水との接触にも目を向ける必要があります。
乾燥で張り付き、外しにくくなることがある
サウナには乾燥したタイプも、蒸気を使うタイプもあります。すべてが同じ湿度ではありませんが、乾いた環境では目やレンズの乾燥に注意が必要です。メニコンの案内でも、サウナで乾燥したレンズは目に張り付きやすく、取り外すときに目を傷つけるおそれがあると説明されています。
乾くとゴロゴロ感や見え方のかすみが気になることがあります。「少し我慢すれば戻るだろう」と装用を続けたり、張り付いたレンズを無理につまんだりしないことが大切です。普段からコンタクトレンズで乾きやすい方は、サウナに入る前の時点で目の調子も確認しておきましょう。
参考サイト:Menicon Miru「コンタクトレンズで海やプールに入っていいの?」
参考サイト:米国国立眼研究所(NEI)「Dry Eye」
汗を拭くときは、目をこすったりレンズに触れたりしない
汗が流れてきたとき、つい目元をこすりたくなるかもしれません。タオルは額や目の周囲の汗を拭くために使い、眼球を押したり、レンズを取り出す道具にしたりしないようにします。
レンズを扱うときは、石けんで手を洗い、十分にすすいで乾かすことが基本です。汗で濡れた手のままサウナ室内でつけ外しをするのではなく、いったん外へ出て、清潔に扱える場所で対応しましょう。タオルを用意していても、コンタクトレンズをつけたまま入ってよい理由にはなりません。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法」
水風呂やシャワーでは、水がレンズに触れる問題もある
サウナの後には水風呂やシャワーを利用する方もいるでしょう。ここでは乾燥とは別に、水に含まれる微生物などが問題になります。水が触れたソフトレンズは膨らんだり形が変わったりして、目に張り付くこともあります。
米国CDCは、シャワーや水泳の前にコンタクトレンズを外すよう案内しています。顔を水につける予定がなくても、水しぶきまで避けきれるとは限りません。水風呂の直前に慌てて外すより、入浴・サウナを始める前に外しておくと、途中のつけ外しを減らせます。
お湯やシャワーとの接触後の詳しい対応は、コンタクトレンズをつけたままお風呂・シャワーに入ったときの対処で説明しています。プールも利用する施設では、プールでのコンタクトレンズ使用と度付きゴーグルも確認してください。
参考サイト:CDC「Healthy Habits: Keeping Water Away from Contact Lenses」
ハード・ワンデー・短時間なら使える?
「レンズの種類を変えれば大丈夫」「短時間だけなら」と考えたくなりますが、種類や時間だけで判断することはできません。入る前に迷いやすい点を整理しておきましょう。
レンズの種類で、外す必要がなくなるわけではない
ソフトとハードでは素材の性質が違います。一方、ハードだからサウナで問題が起きない、ワンデーだから水に触れても平気、とはいえません。メニコンのサウナに関する案内でも、ハードをつけたままの利用は勧められていません。
| レンズの種類 | 判断するときのポイント |
|---|---|
| ソフトレンズ | 乾燥による張り付きや、水との接触に注意する。含水率だけでサウナに向く製品を選ばない |
| ハードレンズ | ソフトとの素材の違いを、装用してよい根拠にしない。目の不調やレンズの紛失にも注意する |
| ワンデー | 外した後は捨てる製品。使い捨てであっても、装用中の乾燥や水濡れを防げるわけではない |
ワンデーを持参する場合も、予備は使用可能な状況になったときのためのものです。「後で捨てればよい」と考えてサウナや水風呂で使うことは避けましょう。
参考サイト:Menicon Miru「えっ!?コンタクトをつけたままサウナ入ってしまっている…!!」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法」
点眼・短時間・ミストサウナを「つけたままでよい条件」にしない
目薬で一時的に乾きが楽になっても、装用したままサウナに入る安全性が保証されるわけではありません。「何分まで」「何℃まで」という一律の目安で、レンズを外すかどうかを決めないようにしましょう。
ミストサウナなど湿度の高い設備も、ドライサウナと同じ乾燥環境だと一括りにはできません。ただし、湿度が高いことだけを理由に、コンタクトレンズをつけたままでよいとは判断できません。設備やレンズの取扱説明に従い、外した状態で利用する準備をしておきます。
また、レンズの製造工程で使う温度を、そのまま目に装着したときの安全な温度として扱うこともできません。「熱で溶けるかどうか」だけに注目せず、乾燥や水濡れを避ける方法を選びましょう。
レンズを外してサウナに入るための準備
外すことは大切ですが、裸眼で段差や出入口が見えにくいまま移動するのも不安ですよね。施設に着いてから困らないように、見え方とレンズの扱い方を先に考えておきます。
普段のメガネではなく、サウナ対応の製品か確認する
通常のメガネを、そのままサウナへ持ち込むのは避けましょう。JINSの一般的なメガネの取扱説明では、サウナなどの高温や急な温度変化は、フレームの変形・レンズのひび割れにつながるとされています。「古いものだから」「安価なものだから」という選び方では、熱への対応は確認できません。
メガネが必要なら、メーカーがサウナでの使用に対応していると明示した製品を候補にします。度数を合わせて作れる製品もありますが、対応する度数やレンズの種類には範囲があります。購入前に、自分の度数で作れるか、足元や室内の表示が見えるかを相談してください。
製品の使用条件と施設の持ち込みルールは、それぞれ確認が必要です。サウナ対応メガネを用意していても、見えにくさが残る場合は無理に動かず、スタッフや同行者に相談しましょう。
参考サイト:JINS「メガネ・レンズの取扱説明書」
参考サイト:JINS「サウナ・お風呂用メガネ JINS SAUNA」
取り外しと帰宅までを考えて持ち物をそろえる
「サウナの間だけ外せばよい」と考えると、外したレンズの置き場所や、帰りの見え方に困りがちです。次のものを準備しておくと、現地で対応しやすくなります。
- 帰宅時にも使える、度数の合った普段のメガネとケース
- 必要に応じて、施設内で使うサウナ対応の度付きメガネ
- 再使用型なら、そのレンズに適したケア用品と清潔な専用ケース
- 手を洗った後に乾かすための清潔なタオルなど
- 予備が必要な場合は、処方されている未開封のレンズ
ワンデーは一度外したら再使用しません。再使用型は、外した後のケアを省かず、指定された手順や時間を守ってから使います。短い休憩の間に外して戻す前提ではなく、帰りはメガネでも過ごせるようにしておくと、ケアを急がずに済みます。
手洗いや保管を落ち着いてできる場所がない場合は、あらかじめ自宅で外してから出かける方法もあります。ケースやレンズを裸のまま洗面台に置いたり、飲料水で保管したりしないようにしましょう。
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「コンタクトレンズの使用方法」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「ケア用品について」
つけたままサウナに入ってしまったときの対処
外し忘れに気づいたら、その場で慌てて目に触れず、まずサウナから出ましょう。乾燥だけなのか、水も触れたのか、痛みや見えにくさがあるのかを確認して対応します。
清潔な場所で外し、張り付いていたら無理に引っ張らない
対応は次の順番で進めます。強い痛みや急な見え方の変化があるときは、取り外しを何度も試すより、速やかに眼科へ相談してください。
- サウナから出て、清潔にレンズを扱える場所へ移動する。
- 手を石けんで洗ってすすぎ、清潔なタオルなどで十分に乾かす。
- 普段教わっている方法でレンズを外す。張り付いて動かない場合は、力を加えて引きはがさない。
- 外したレンズを種類に応じて処理し、メガネへ切り替える。
- 外した後も痛み・充血・かすみなどがないか確認し、異常があれば装用を再開せず受診する。
ソフトレンズが乾いて張り付いているときは、そのレンズをつけたまま使える人工涙液などを点眼し、うるおって動くようになってから外す方法があります。爪やピンセットで取ろうとしたり、何度も目をこすったりしないでください。外れない場合は眼科で対応してもらいましょう。
参考サイト:メニコン「コンタクトレンズが取れない!」
水が触れた場合は、外したレンズの扱いにも注意する
サウナの前後に水風呂やシャワーも利用したなら、水が触れたレンズをそのまま使い続けないことが大切です。CDCは、水に触れた場合はできるだけ早く外し、廃棄するか、再使用前に一晩かけて洗浄・消毒するよう案内しています。実際のケアはレンズとケア用品の指定に従ってください。
| 外したレンズ・状況 | その後の対応 |
|---|---|
| ワンデー | 水濡れの有無にかかわらず廃棄する。ケースに保存してつけ直さない |
| 水が触れた再使用型 | そのまま戻さず、製品の指示に沿って洗浄・消毒する。扱いがわからない場合は眼科やメーカーへ確認する |
| 破損や変形がある、または目に症状がある | 再装用しない。目に異常があれば、新品への交換だけで済ませず眼科へ相談する |
水や目薬で濡らしただけでは消毒になりません。ソフトとハードではケア方法が異なるため、別の種類の洗い方を自己判断で流用しないでください。水に触れていなくても、外した再使用型は普段の指定されたケアが必要です。
参考サイト:CDC「Healthy Habits: Keeping Water Away from Contact Lenses」
参考サイト:日本コンタクトレンズ協会「ケア用品について」
痛み・充血・見えにくさがあるときは眼科へ
サウナの後に目が赤い、かすむといった症状があっても、自分で「乾燥しただけ」と決めつけないようにします。乾燥と、角膜の傷や感染症などを症状だけで区別することはできません。
痛み、充血、まぶしさ、視力の低下、目やになどの異常がある場合は、コンタクトレンズの使用を中止し、速やかに眼科へ相談してください。特に強い痛みや急な見え方の変化は、休憩や点眼だけで様子を見続けないことが大切です。レンズが外れない場合も、無理に取ろうとせず受診します。
受診時には、使っているレンズの種類、症状が始まった時点、サウナ・水風呂・シャワーの利用、水が目に触れたか、レンズを外せたかを伝えると、経過を説明しやすくなります。症状があるまま新品のレンズに交換して利用を再開するのは避けましょう。
サウナ以外でも乾きやゴロゴロ感を繰り返す方は、装用方法や目の状態を眼科で確認してもらってください。コンタクトレンズとドライアイの原因・対策では、日常の乾燥について詳しく説明しています。
参考サイト:日本眼科医会「コンタクトレンズ」
まとめ
サウナを利用するときは、入る前にコンタクトレンズを外しましょう。乾燥による張り付きだけでなく、汗を拭く際の目への接触や、前後の水風呂・シャワーでの水濡れにも注意が必要です。短時間、ワンデー、事前の点眼を、つけたままでよい条件にしないことが大切です。
裸眼で見えにくい方は、サウナ対応の度付きメガネや施設内での移動方法をあらかじめ確認しておきます。つけたまま入った場合は、清潔な場所で外し、張り付いたレンズは無理に引っ張らないでください。痛み・充血・見え方の変化があれば装用を中止して眼科へ。帰宅用のメガネとケア用品も用意し、外した後まで無理なく過ごせるように備えましょう。